今日はマスターピースから「MP-53 スキッズ」をご紹介!
商品名 | MP-53 スキッズ |
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シリーズ名 | マスターピース |
クラス | – |
メーカー | タカラトミー |
発売時期 | 2021年11月27日 |
価格 | 9,800円(税抜) |
ということで、マスターピース版「スキッズ」です!「スキッズ」は『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』に登場したサイバトロン戦士。アニメでの登場話数はたった2話で、セリフも極端に少ないことからネタにもなりやすいキャラです。「スキッズ」は初のマスターピース化となりますが、近年のマスターピースの「ロボットモードのアニメ再現」とは異なる、「MP-12 ランボル」などで採用されていた「初期玩具、イラストから創出したハイブリッドデザイン」となり、これまでとは違うアプローチになっています。同時にダイアクロンカラー(赤)の「M-54 リブースト」も発売されています。それではいってみましょー!
【パッケージ】
パッケージ。いつものフォーマット。パッケージ裏の説明にも「MP-12 ランボルから始まったリアルカー路線のマスターピースの基本に回帰」とあります。
箱の中はこんな感じ。ビークルモードの厚さの関係かちょっと斜めに入ってます。
今回のスキッズの取扱説明書では2色刷りになり変形する場所に色がついてわかりやすくなっています。取扱説明書はWEBでも公開されています(スタスクとかも公開してほしい…)。
キャラクターカード。
【ロボットモード】
ロボットモード。パッと見で近年のマスターピースとは明らかに違い、アニメの見た目準拠ではないビークルの意匠を生かしたスタイルになっています。各部のデザインもアニメのつるつるした感じではなく、各部にモールドが彫られていて、商品説明にあるように「MP-12 ランボル」以降のG1トイや映像、コミックなど様々な出典元をもつ「ハイブリッドデザイン」になっています。また、今回価格も低く抑えられており、その分パーツ数や塗装箇所も最近のマスターピースと比べると少ないのですが、安っぽさのようなものは全く感じません。この辺りの雰囲気や触り心地も「MP-12 ランボル」以降の流れを強く意識されているように思います。
背面。なんとなくどう変形したのか分かるような感じで、特に背中などはG1デザインに忠実な素直なパーツ配置になっています。肉抜き感などもなく、その辺りはマスターピースらしいリッチ感を感じることができます。
前面&背面。
側面。
バストアップ。顔のデザインもG1準拠ではありますが、結構かっこよい感じにアレンジされています。また、最近のマスターピースでは定番だった表情パーツもなくシンプルにこの表情のみ。
上半身。ボディ部分はホンダ「シティターボ」のフロント部分がまるっと配置されています。
手は開閉可能で、人差し指だけ独立して可動します。親指は動きません。
背中。背中もシンプルなパーツ配置。
下半身。カラーリングはアニメ準拠、細部のデザインはG1トイからデザインを持ってきている感じかな?メカニックなモールドはアニメ準拠のマスターピースでは排除されていた部分なので、このあたりがスキッズ以前との差を感じる部分です。
下半身背面。ふくらはぎ部分がしっかり埋まっているのがポイント。事前の画像からはここがどう変形をしているのか分からなくて楽しみにしていた部分。実際この足回りの変形はシンプルながら凝った変形になっています。
【武器】
武器。まずは「液体窒素ライフル」。グリップはないので手に「持たせる」ことはできず、前腕部分にジョイントで取り付ける形になっています。
もうひとつ「ツイン電子ブラスター」。こちらもグリップはなく、ジョイントで前腕に接続します。G1トイのようにメッキでできています。
前腕のサイドにもジョイントがあり、そこにも接続することができます。
【ビークルモード】
ビークルモード。「ホンダ シティターボ」に変形。本田技研工業株式会社の正規ライセンスを取得していることもあり、カーモデルとしてもかなり再現度が高いように思います。細部の再現についてはこれまでのマスターピースの中でもかなりこだわって作られている印象で、フロント部分の細かい再現度はもちろんですが、ドアや給油口の蓋部分の鍵穴まで再現され、しかもちゃんと塗装されています。また、ビークルモードで表に来るところはほぼ全塗装になっていて、この辺りはさすがマスターピースといった感じ。『トランスフォーマージェネレーション2021』(竹書房刊)によれば今回開発を担当した大野光仁氏がかつてシティに乗っていたということで、より愛着をもって開発されたのかもしれません。
背面。リアもかなり細かく、ホンダのロゴはもちろん、シティのロゴも細かく造形&タンポ印刷で再現されています。変形は近年のマスターピースと比べると難易度は低くくなっているのですが、意外と細かい変形もあり、ジェネレーションズ系とは違った変形になっています。画像を見たときは「簡単な変形かも…?」と思っていたのですが、触ってみると結構マスターピースっぽさもあって面白いです。
前面&背面。
フロントとリアの細かい作り込みがすごい。ちなみに同時発売の「リブースト」の「シティR」とはちゃんと造形も作り分けられていて、この「シティターボ」は実車通りにフロント部分のグリルや、ボンネットのパワーバルジが再現されています。バックドアの上部の突起(アンテナ?)部分も作られていて、最初はバリと間違うくらい細かい作りになっています。
ボンネットは開閉可能。エンジンルームもしっかり造形されています。
ドアも左右開閉可能。ただ、ステップ部分も一緒についてきてしまいます。
中には「MP-44 コンボイ Ver.3.0」に付属したスパイクを乗せることができます。
バックドアも開閉可能。ボンネット、ドア、バックドアはいずれもロックを外して引き出すことで開閉が可能となります。
中には武器を収納可能。「ツイン電子ブラスター」は固定できますが、「液体窒素ライフル」はスペースに置くだけ。
全部を開けるとこんな感じ。マスターピースでもここまで実車の構造を再現しているものはこれまでもなかったんじゃないかな?
【比較】
比較。『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』時に発売された「スキッズ」と(画像はアンコール版)。今回のマスターピース版はパーツ配置はG1トイを踏襲しているのが分かると思います。ちなみにこのG1版「スキッズ」はもともとダイアクロン時代に「ホンダ・シティターボ」として発売されたもので、当時の玩具もこのマスターピース版の開発を担当した大野光仁氏が設計しています(デザインは大西裕弥氏)。「スタースクリーム」もそうでしたが、35年以上の歳月が経ってなおトランスフォーマーを現役で作り続ける大野さんはすごいし、大野さんだからこそ説得力のあるスキッズになっていると思います。
ビークルモードでも。ちなみに「ホンダ シティ」は2021年で40周年を迎えており、今回のスキッズたちはその記念を飾る一端を担っています。
マスターピース版「MP-12 ランボル」(左)と「MP-44 コンボイ Ver.3.0」と。今回は「ランボル」のような「ハイブリッドデザイン」になったわけですが、「コンボイ Ver.3.0」と「スキッズ」を並べていきなり違うかと言えばそうではなく、「ハイブリッドデザイン」ながらスタイルは初代アニメの雰囲気も汲み取られているようにも思います。
ビークルモードでも。
【可動・アクション】
可動はマスターピースだけあって良好。ただ、近年のマスターピースのようなグリグリ系のアクションフィギュア的な動きというよりはWFC系の可動に似ていると感じます。とは言え作りはよりしっかりしていて、股関節はクリック関節だし、足首もよく動きます。一個だけ贅沢を言えば、股関節は後ろにも動かせるようにしてほしかった。以下、写真続きまーす。
足首の横の可動はこのくらいが限度。ただ、足の接地面は広く、また本体自体が軽いのでポーズはしっかり決まってくれます。
肩にタイヤが埋め込まれる感じも面白いのですが、その影響でで少し独特な可動になっています。肘は二重関節ではありませんが深く折り曲げられるようになっていて、価格を低く抑えるための工夫が随所に感じられます。
アニメの登場話数はたった2話で、管理人に至ってはスキッズの存在は大人になってから初めて気づくというくらい…けど、元々のダイアクロン時代から考えると人気車種だし、ネタ的なところも含め結構存在感あるいいポジションのキャラなようにも思いますね。
お尻にフィギュアスタンド用の穴があるのでそれを使って。
以上、マスターピースから「MP-53 スキッズ」でしたー!アニメ準拠の見た目から一転、「MP-10 コンボイ Ver.2.0」以降のデザインラインに戻り、さらには変形難易度を含めた全体のコストダウンが行われていて、そういう意味では「マスターピース第4世代」の始まりを感じさせる「スキッズ」になっています。おそらく、マスターピースに何を求めているかで評価も変わってくると思いますが、少なからず「MP-10 コンボイ Ver.2.0」以降の路線が好きな方であればすんなり受け入れられると思うし、とは言いつついうほど急な方向転換ではないので、アニメ準拠組ともちゃんと並べられると思います。また価格や触りやすさに合わせて、「シティ」の40周年ということで普段トランスフォーマーを触れない人にも手にとってもらえると嬉しいし、きっとトランスフォーマーの魅力にも気づいてもらえる玩具になっていると思います。佇まいもいいし、ジェネレーションズにはない大きさとボリュームですごくかっこいいのでオススメです。
そしてこのスキッズを触って思うことは、やっぱりこのくらいが丁度いいということ。超絶変形なマスターピースも嫌いではないけれど、どうしても複雑な分壊れやすかったり、品質管理が大変になって悲しいことになることもありました。アニメ準拠も一つの方向性としては面白いけれど、トランスフォーマーは原作が玩具なので、思い出やキャラクターの印象は人それぞれ違うので、どうしても好き嫌いが分かれてしまっていたと思います。逆に「ハイブリッドデザイン」は最近のジェネレーションズとデザイン路線が似てきてしまうというのはあると思いますが、そこは実車再現というところと、全世界&幅広い年齢向けのジェネレーションズではできないことをチャレンジできるのがマスターピースだと思います。果たしてこの「スキッズ」の路線がどんな感じで続いていくのかわかりませんが(残されている初代アニメキャラも少ないし)、今回の方向転換は歓迎だし、ジェネレーションズがキャラを網羅している今、マスターピースは惰性で出ていないキャラクターを出していくのではなく、その時々でできるベストのものを「マスターピース」と名付けて出していくのでいいんじゃないかな?と思います。
リブーストの方がロボ、車のデザインが個人的に好みだったのでそちらを予約しましたが楽しみ!
お店でスキッズを見かけたときは買ってしまいそうになってしまいました。
マスターピースは初めて触ったのがサンストリーカーでしたが、こちらの路線もとて今後が楽しみです!
個人的にホイスト出してもらいたい…