今日はマスターピースから「MP-44 コンボイ Ver.3.0」をご紹介!「その3 比較・アクション編」!
ということで、マスターピース「MP-44 コンボイ Ver.3.0」レビューもいよいよ最後!「その3」は「比較」と「可動・アクション」について見ていきたいと思います!早速いってみましょー!
「その1 ロボットモード編」、「その2 ビークルモード編」は以下からどうぞ!
【比較】
まずは2003年に「トランスフォーマー20周年」を記念して作られたVer.1.0にあたる「MP-1 コンボイ」と(写真は「MP-4 コンボイ 完全版」のもの)。実物を並べてみると15年の月日でトランスフォーマーがどれだけ進化したかということが分かります。ただ、「MP-1」はコンボイをリアルに置き換えたらこうなるというのを体現していて(この頃時代的にもそういうのが流行ってた記憶)、純粋に「マスターピース」という言葉に真正面から向き合った名作だと思います。ちなみに、久しぶりに触ったら、右足のロックが完全に死んでました…(写真は奇跡的なバランスで立ってます…)どうやって直すんだこれ…
ビークルモード。初代MPコンボイは今見ると厳し目な部分もあるんですが、金属の質感と重さもあって意外とリアルさがあります。
「MP-1 コンボイ」にはトレーラーは付属しておらず、ペーパークラフトが付くというトンデモ仕様で、その後相当要望が高かったのか「MP-4 コンボイ 完全版」で改めトレーラー付きで出し直されました。
2011年に発売された「MP-10 コンボイ」(Ver.2.0と呼ばれますが、商品名にはVer.2.0とは付きません)と。今こうして「Ver.3.0」があるのも、この「MP-10」から始まったロボットモードでのスケール統一と、サイバトロン総司令官の名に恥じぬ玩具としてのかっこよさと遊びやすさがシリーズを牽引してくれたからだと思います。また、Ver.2.0とVer.3.0はコンセプトが全く異なり単純にVer.3がVer.2を上回るものでもないので、Ver.2.0は「カッコイイコンボイトイ」の1つとして今後も管理人は大事に遊んでいくと思います。
ビークルモードでも。どっちがコンボイらしいか?は結構意見は分かれそうな予感。アニメで白いラインが入るときもあったので、この辺は人それぞれなんじゃないかなあ?
トレーラーをつけて。「MP-10」のレビューでは当時の定価2,2000円(税抜)であることに、管理人はすごい文句を言ってるんですが(笑)、今やカーロボットサイズのマスターピースがそれに迫る値段になってきているという…当時の管理人に「MP-10はめっちゃ安いよ!」と伝えてあげたいです。
コメント欄で以前リクエストをいただいていた「MP-10」と「MP-44」との握手。
初代G1トイ「コンボイ」と(写真は15周年記念版)。トランスフォーマーは玩具が原作なわけですが、それがアニメになって、今度はそのアニメの見た目を完璧に再現した玩具が出るという。
ビークルモードでも。
コンテナをつけて。コンボイ本体はアニメ準拠だけど、トレーラーギミックはほとんどG1トイと同じなのは面白い。
ここ最近でたG1コンボイっぽいオプティマスたちと。左はシージ版ボイジャークラス「オプティマスプライム」(左足のパネルちょっと開いちゃってます…)、右がスタジオシリーズ版映画『バンブルビー』の「オプティマスプライム」。2019年はまさにコンボイ豊作の年。しかもどれも素晴らしい出来という。触る前は「今年コンボイっぽいの出過ぎで飽きちゃいそう…」とか思ってたけど、全部さわり心地もカッコイイポイントも違ってるし、あとは「変形」が違えばトランスフォーマーは別物なんだな、と改めて思いました。
ビークルモードでも。脚部のボリュームを増やすためにキャブ分からパーツを持ってくるというのはスタジオシリーズでもやっていて、しかもスタジオシリーズは実車同様にリアデッキ部分もリアルに薄く再現しています。それと比べると今回のコンボイはリア部分は複雑な変形も相まってリアル感は薄め…スタジオシリーズ版はやっぱりリアルなバランスで納得感があるから、今後のコンボイトイもその辺をこだわっていく流れになるといいなあ…
いろんなサイズのマスターピースたちと。左から「MP-27 アイアンハイド」、「MP-17プロール」、「MP-21 バンブル」、「MP33 インフェルノ」。
ビークルモードでも。最近は以前に出たキャラも「+」がついてほぼアニメカラーで揃ってきました(写真にはいませんが)。このコンボイを機に棚に飾ってあるMPは全部「+」にしちゃおうかな…
そして「MP-36 メガトロン」と。このメガトロンのレビューで「新生マスターピースのひとつの終着点」と言っていたんですがそうはならず…改めて今回、アニメ準拠のマスターピースの両陣営のリーダーが揃って、これからは更にその世界観が拡充されていくことになるんじゃないかと思います。重要なキャラがまだMP化されていなかったり、「Ver.2.0」化してもいいキャラも出てくるだろうし、ここまで来たらやるところまでやってほしい(ちゃんと買う人がついていける価格とペースで…)。
【可動・アクション】
可動は本当によく動きます。「その1」でお伝えした通り膝の可動は本当に気をつけたほうがよいのですが、その他の部分は問題なく動かせると思います。可動する部分は「ロボットの変形で動く部分」にほとんど頼っていないのもポイントになっています。そういうこともあり、可動にはだいぶ気を配られていて、足の付根のアーマーも干渉しないように自動的に逃げる(&戻る)ようになっているのもすごい。頭部が複数ついているので、シーンに合わせて差し替えることでより雰囲気が出るのもとても良いです。以下、写真続きまーす。
個人的にはやっぱり「ラウンドヘッド」が今回のコンボイには似合うと思います。通常ヘッドはもうちょっとボディ側にもゴツさが欲しくなる。
膝立ちも余裕。腰はお腹のロックがかかったままだと浅くしか回せず、ロックを外すことで自由に動くようになります。
膝については「その1」でさんざん言ったのですが、可動時に気をつけるのは当たり前として、ポーズをつけるときに、上から力をかけて足をしっかり接地させようとするのも危険だと思います。管理人はよく写真を撮るときそうしちゃうんですが、それによって膝に負荷がかかってしまいます。
正座もできちゃいます。
さすがに今回付属しているフィギュアはロボットモードとはスケールが合わず。ハウンドについてくるスパイクくらいのが丁度いいのかな…?いっそタカラトミーモール限定で人間セットとか出してくれてもいいよ!
今回のコンボイは「MP-36 メガトロン」と見た目が統一されたのもポイントで、組み合わせて遊んだときの親和性はアニメ準拠だからこそで、メガトロン側の付属品もより活かせるようになります。
スタースクリーム「はぁー、いやあ、まいったぜ!こんなマスクかぶってると息が詰まってよ!」
『トランスフォーマー ザ・ムービー』のシーン再現。この少し膝が逆に曲がる感じもおそらく意図的にできるように作られています。
コンボイ「たとえこの身が犠牲になろうと、メガトロンを倒すしかない」チャ~チャ~チャ~チャ~
コンボイ「トランスフォーム!!」
コンボイ「お前が死ぬか、私が死ぬかだメガトロン」
メガトロン「死ねコンボイ!地獄に落ちろー!」
メガトロン「ワシはこの時をどれほど待ったことかコンボイ!ついに貴様も終わりだ、これでな!」
コンボイ「まだだーーッ!」
ロディマス「コンボイ司令官、どうか許して下さい…」
スペシャル高射砲が単独で動くシーンは第57話「スカイファイアーの再生」でほんの一瞬だけ映る超マイナーギミック。しかもアニメの高射砲は赤と白い部分があって、よりコンボイっぽいカラーだったり。
トラックモードで。
以上、マスターピースから「MP-44 コンボイ Ver.3.0」でしたー!3回に分けてレビューしてきましたがいかがでしたでしょうか?撮影した写真の枚数は500枚以上、使用した写真は約170枚ということで、1キャラクターだけの玩具としては過去最高ボリュームのレビューとなりました。それぐらい今回のコンボイはギミックや見どころが詰まっています。感想については随時書いてきたので最後は簡単なまとめをしたいと思います。
正直を言えば、「MP-10 コンボイ」がとても好きでなので(タカラトミー蓮井氏の当時の制作スタンスも含めて)、この「Ver.3.0」についてはまだ時期尚早なんじゃないかな?と思っていました。確かに、マスターピースがアニメ準拠の見た目の物のものが増えてきて、「MP-10」が逆に浮いてきている感じも否めない状況になりつつありましたが、それでもまだ先に出すべきキャラがいるんじゃないかと思うし、「Ver.2.0」はこの先も十分戦えるんじゃないかと思っていました。あとはやっぱり5万円という価格に見合うトランスフォーマーって何なんだろう?という疑問もありました。それにはただ単に詰め込んだから高くなったわけではなく、マスターピースの生産国を品質トラブルもまだまだ多いベトナムではなく、これまで通り中国にして価格を上げてでも品質をキープしようとした結果だと想像もできるので、値上げ自体は一概に悪いとは言えないのですが、それでも5万円を出す覚悟は相当のものです。
そして、いざ発売となり、1週間かけて毎日写真を撮ってレビューをし終わって最終的な感想はどうかと言うと、少なくともその否定的な考えは圧倒的なボリュームと品質でほとんど払拭され、「MP-10」に負けず劣らず好きな玩具になりました。もちろん品質という面では「その1」で書いた膝の大問題はあるのですが、アニメ準拠をとことん突き詰めた佇まいや全身光沢塗装のリッチ感、玄田さんとピーター・カレンさんのボイス、複雑ながらしっかり流れのある超絶変形、バトルデッキやローラー、スパイクたちのフィギュアを使っての数々の遊びなど、本当に満足度は高いです。あとは、2011年の「MP-10」から約8年が経ち、その間も数え切れないトランスフォーマーたちが発売されてきたわけですが、「MP-10」と並べたときにその月日の間に培われた経験と技術の進歩を突きつけられたのが本当に衝撃でしたし、この進歩を感じられたことが一番「Ver.3.0買ってよかったな」と思えたところでした。そして、この「コンボイ司令官」が出たことで「マスターピースはアニメ準拠」という方針をようやく受け入れることができたようにも思います。
また「この進化は通過点ではないか?」ということも思いました。ヒーローX刊「トランスフォーマージェネレーション2019」のインタビューでこのアニメ準拠の見た目の再現のためにG1トイから変形パターンを大きく変えたことについて「これは一世一代というか、トランスフォーマーとしてのコンボイの、通らなくてはいけない転換点であると考えました」とあり、今回の超絶変形を一度製品として残しておくことで初めて、「Ver.3.0は変形難しかったよね」とか「ここはもっと手を抜いても良かったよね」とか、逆に「ここはもっとアニメではこうだったよね」とか議論できるようになったんじゃないかな?と思います。そして、それを元にまた同じような月日が経ってもっとすごい「Ver.4.0」が出てくれるのが楽しみだし、それが「トランスフォーマー」というブランドの未来へ続いていく明るい道筋のようにも思います。
ただ、やっぱり5万円という価格は間違いなくハードルになっていて、「これはもう自分向けのものではない」とか「品質が怖くて買えない」などの意見もよく見るし、管理人自身も簡単に「オススメです!」とは言えないし、Amazonの値引きがなかったらもう少し厳しい意見になっていたかもしれません。せっかくのみんなの大好きなコンボイ司令官だし、それに見合うすごいものなんだから、玩具としてもっと気軽に手に取れるような流れになってくれればいいなあ、と切に思います。
Ver2.0が買えなかったので、こちらが出ると知った時は嬉しくて頑張って買いました!
本当に良いものですがなかなか覚悟がいりましたね!
あとはスタースクリームも最新版で出して欲しい!