今日は2006年に発売された「マスターピース」シリーズから「MP-4コンボイ完全版(2009年再販版)」をご紹介!「MP-10コンボイVer.2.0」の前に、名作をおさらい!!
※この記事は旧ブログに2011年9月26日に掲載したもののリニューアル版です。
商品名 | MP-4 コンボイ完全版 |
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シリーズ名 | マスターピース |
クラス | – |
メーカー | タカラトミー |
価格 | 18,900円(税込) |
ということで、今更ですがマスターピースコンボイ完全版です!オリジナル(MP-1コンボイ)の発売からすでに8年が経過し、そしてその進化系である「MP-10コンボイVer.2.0」の発売を迎えた今、この名作(迷作?)と呼ばれる初代MPコンボイをレビューします!「え!?コンボイVer,2.0のレビューじゃないのかよ!」というアナタ、ごめんなさい…!けれど、「MP-10コンボイVer.2.0」が今こうして発売されたのは、これがあったこそ。今じっくり振り返ることで、新たなVer,2.0をレビューするときに見えてくるものもあるのではなかろうかと思い、まずこの「MP-4コンボイ完全版」をレビューすることを思い立ちました。
では、マスターピース版コンボイについての軽くおさらいを。まずはトランスフォーマー20周年を記念して2003年に「MP-1コンボイ」が発売されました。「MP-1コンボイ」が出た2003年頃、トランスフォーマーはバイナルテックシリーズを展開。「MP-1コンボイ」もそのバイナルテックの流れを組んだものとなり、リアルなビークル形態や、金属パーツによる重厚感など、当時考えられる最高のリファインが施されたデザインが印象的でした。しかしこの商品は「コンボイ」単体のみで、コンボイのトレードマークでもあるコンテナやローラーは付属せず、苦肉の策としてペーパークラフトが付属。さすがにそれではファンも満足せず、その3年後、2006年に発売されたのが今回紹介する「MP-4コンボイ完全版」です。これは念願のコンテナが付属したもので、値段も18,900円と当時のトランスフォーマー最高額の商品だったようです。
その後も、このMPコンボイは様々な形で商品化されており、白く塗られた「ウルトラマグナス」や、e-Hobby限定の「ブラックコンボイ」。去年には「2010キャンペーン」でスリープ(死体)モードが発売されたことが記憶に新しいですね。そして今年春、金型が改修された「MP-1L コンボイ最終生産」が発売。その名の通り、この形のコンボイはこの「最終生産」版を最後に引退することとなりました。
ちなみに今回紹介する今回紹介する「マスターピースコンボイ完全版」は2006年に発売されたものではなく、2009年の再販バージョンとなります。購入してもう2年半ほど経ちますが、パッケージから出したての気持ちでレビューします!それではいってみましょー。
【パッケージ・内容物】
パッケージ。MP-1コンボイ+コンテナがまるっと入っているのでなかなかの大きさ。パッケージ写真はなかなかの迫力でいま見ても十分かっこいいと思う。
説明書とカードがマスターピースでは定番のキャラクターカード付属。
説明書はブックレット形式になっており、玩具の取扱説明の他にこれまでのコンボイの歴史なんかが結構詳しく書かれています。ダイアクロン版の「バトルコンボイ」のことも書いてあったりで資料的な価値も高し。ちなみに、MP-1を持ってないので、説明書のおまけページにどれだけの差があるかは不明。もしかして同じなのか?
【ロボットモード】
ということで、ロボットモード。まず第一の感想として「デカイ」!約30cmあります。そしてかなり重い!それもそのはず、ボディの胸部分と膝から下のすね部分パーツがダイキャスト製になっており、それが圧倒的な重量感を出しています。プロポーションとディテールデザインは8年前のものということもあり、今見ると「ちょっと古臭いかなー?」という印象を受けますが、たぶんそれは映画版とアニメイテッドを経た今だから思う感想なんでしょうね。しかし、この大きさと重さはとんでもない存在感を出しています。各所に使われているメッキも豪華さを出してていいですね、
背面。非常にすっきりしてます。シンプルですが、そこがまたオーソドックスなコンボイらしいといえばらしい。
3面。全体的に直線的な感じ。正面に比べて、横面が薄いです。
バストアップ。顔はまさにコンボイ。目はブルーのメッキで塗装されています。オートボットエンブレムは左肩だけについており、立体感のあるつくりに。左右についてないのがもしかしたら気になる人もいるかもしれませんが、この存在感で左右にあると逆に目立ちすぎてたかも。
後頭部にあるボタンを押すとマスクが上下に動き、話をしているような感じに。これで音声ギミックがあったら楽しかったろうなあ。
各部を細かく見ていきましょう。上でも書きましたが、胸部分がダイキャスト製でかつ塗装されているので非常にリアリティのある質感に。
肩は引き出すことができ、それによって肩の可動範囲が一気に広がります。
肩腕だけで4つもシリンダーがあり、肘を動かすと連動して動きます。これはなかなか楽しい。
左腕にはメガトロン。なぜにメガトロンがコンボイの通信相手に…?パネルの操作盤も細かく作られてます。
胸のパネルと、その中のパネル(ビークル時のボンネット)を開くとマトリックスが。首もこんなかんじで上を向けますが、デフォルトでちょっと斜め向きになってしまう…
奥に仕込まれたライトが点灯し、マトリックスが光っているように見えます。かなり明るい感じ。
また、マトリックスを手に持たすことができ(指2本だけですが)、それを掲げてライトを光らせることで、マトリックスを開いた時に光った感じを再現することができます(あくまで見立てですが)。
背面。こっちのほうが肘のシリンダーがわかりやすいかな。背中のでっぱりは変形時に頭が収納される場所になります。
下半身。こちらも青いすね部分がダイキャスト製。膝部分にグレーのパーツが見えてますが、自重で下に下がってしまっています。これがそもそもの仕様なのか、なんどか再販を繰り返されてこんなことになってるのかなのですが、過去、レビューをされてる方のものを見るに膝にモールドがしっかり合うような感じになってます…う、うーん、残念!
足部分を押し込むとすねの空気口が開くというギミック付き。空気口を閉めるときは、開いた部分を手で戻します。
足背面。ココにもシリンダーが。また、タイヤはゴム製で側面の刻印なんかもしっかりされておりリアリティを感じさせます。
続いて武器。まずはおなじみ「レーザーライフル」。特にギミックはなし。
続いて「エナジーアックス」。手を収納してアックスパーツを取り付けます。
続いて「メガトロンガン」。G1アニメでたまーにあった共闘シーンを再現できます。この銃はちゃんと小さくデストロンマークがあったりして、非常に良くできています。
メガトロンガンのグリップ部分はオリジナルのメガトロンを意識した上の状態ですが、このままだと太くてコンボイが持てないので、グリップ部分がスライドして細くなり持てるようになります。
また、各部を外して、通常のガンモードにも出来ます。かわいい。
【変形】
それでは、続いて変形を見て行きましょう。
①まずは手を収納します。腕の裏のパネルを開き、手をしまいます。パネルが手前に来るのでそれをまた閉めます。
②次に腰から下を回転。最初に腰を回しておかないと、上半身を変形させたあとめんどくさいことに。
③次に、足脇のタンクを押すとロックが外れるので、足を伸縮します。ちなみに、管理人のは最初買ったときにここのロックが完全に壊れていて、立てない初期不良にあたりました…結局、自分で分解してみたらロック部分がけずれてて(成形不良?)、まったく引っかからない感じになっていました。なので、そのロックにプラ板を接着して、真鍮線で補強して改修しました。今となってはいい思い出…
⑧マトリックスの収納されているボックスを引き出します。すると、バンパーとグリルが出てくるので(ロボット時に見えているグリルはダミー)、引き出してバンパー部分を回転させて表を向かせます。そして背中のバックパックを開き、頭を後ろに回転させて収納します(角は倒す)。
【ビークルモード】
ビークルモード。なかなかリアルに実際のトラックを再現していると思います。ただ、サイドウィンドウ部分はなんとなく再現されていますが、ガラスっぽい印象ではない感じに。
背面。つま先部分の先がクリアパーツになっており、そこがライトに見立てられています。
正面。メッキパーツが映えますね。ライト部分はクリアパーツになっています。また、ワイパーも細かく作り込まれています。
側面。このコンボイ、タイヤ6個すべてにスプリングが仕込まれており、サスペンションを再現しています。なので、押しこむと若干沈みます。なかなか芸細。あと、タイヤの奥に見えるディテールもしっかり作りこまれてますね。
続いてコンテナ。手前の柱と、アウトトリガーを展開して自立させることができます。説明書ではこれは「アウトトリガーモード」と書かれてますね。ちなみにアウトトリガーは土台部分は収納時縮められます。
ということで、コンボイと連結。コンテン自体も大きさがあるので、つなげるとかなりの奥行きに。これぞコンボイという感じで非常に満足度が上がりますね。
他のトランスフォーマーを収納することも可能。ちなみにこのマスターピースが出た時期はバイナルテック全盛で、当時はよくそれと絡ませた絵が出てましたが、ちょっと手持ちのバイナルテックを出すのが面倒なので(…)、似たサイズのヒューマンアライアンスバンブルビーで代用。
コンテナをオープン。基地モードに変形します。司令コックピットはG1コンボイ玩具のものをほぼ再現した感じ。
付属の武器をすべて格納することができます(メガトロンも!)。
コンテナの上部に出して「ヘッドクォーターモード」。ちなみに、トレーラーの前部にも穴があり、この司令コックピットを出せるんですが、用途がわからない…
【比較】
【可動・アクション】
可動は8年前(レビュー時)ということを考えても、非常によく動きます。というか、とにかく最大限に稼働できるようにしよう、という意気込みが見えて非常に好印象。ただ、いかんせん重いのでなかなかかっこいいポーズをつけても自立できないという欠点はあり。以下、写真続きまーす。
手首が可動することによって力強いポーズがつけられるのがいい。
以上、「マスターピース」シリーズから「MP-4コンボイ完全版」でした。今となってはネタとして扱われていますが、この「完全版」にはコンボイの分身的存在であるローラーが付属しません。ローラーがつかずになにが完全版だ!という当時のユーザーの憤りは想像するに難くなく、「決定版」を出すことがタカトミ的に禁止されてるんじゃないかと思うくらいの中途半端さはこの頃から健在です。ま、それは置いておいて、「コンボイの玩具」という意味では、過去最高のボリュームとインパクトだったことには間違いなく、そしてそれが8年もファンの間でしっかり認識されてきたことを考えると、この玩具はコンボイ単体で考えれば「マスターピース」を名乗るに相応しいものではないかと思います。
何を隠そう、「MP-1」や「MP-4」が発売された頃、管理人はトランスフォーマーにほぼ興味がなく(もちろん、子供の頃に遊んで好きだった、というのはあります)、当時どんなのシリーズをやっていたかなんて全然知らなかったのですが、このMPコンボイが出たときは、ものすごく欲しかった覚えがあります。当時貧乏フリーターだった管理人にこの値段は厳しく、購入は泣く泣く断念したのですが、トランスフォーマーにそれほど興味がない人でもついつい欲しくなってしまう「これぞコンボイ」という魅力がこの商品にはありました。映画でトランスフォーマーに戻ってきて再販の機会に恵まれ、ついに購入に至ったのですが、未だにとても好きな玩具です。そして今回、「MP-10コンボイVer,2.0」が出るに当たり、この「完全版」をいじり倒して見ましたが、このインパクトを超えることは容易ではないことが改めて思わされました。ロディマスの悪夢もあり、ファンからの「マスターピース」に関する不信感は非常に強くなっています。そんななかで発売される「コンボイVer,2.0」は果たして僕らを満足させてくれるものなのか。その結果はもうすぐ分かります。
【2013/11/14追記】
「MP-10 コンボイver.2.0」が発売された今でも初代MPコンボイのインパクトは健在です。たまに出して遊んでみるのですが、その重量感にはいまだに驚くし(疲れるし)、ちょっといまでは古くかんじるプロポーションもなんだかんだで「コンボイ」というキャラクターらしさが出ていて好きです。なのでこれはこれでずっと大事にしていきたいですね。そして今更「最終生産版」のボイススタンドがほしい…