商品名 | MP-21 バンブル |
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シリーズ名 | マスターピース |
クラス | – |
メーカー | タカラトミー |
発売時期 | 2014年11月29日 |
価格 | ¥6,000(税抜) |
ということで、マスターピース版「バンブル」です!「MP-10 コンボイVer.2.0」から始まった新生マスターピースシリーズですが、いよいよ待ちに待った「バンブル」の登場です!しかもビークルモードはしっかり「フォルクスワーゲン・タイプ1(通称ビートル)」に変形!これまでフォルクスワーゲン社は、ロボットが「戦う」アニメであるトランスフォーマーには版権を出さないという風の噂がありましたが、実写映画での知名度のアップと、これまでのマスターピースでの実績が認められてかついに正式ライセンスを獲得するに至りました!実際ヴィレッジブックスから発売されている「トランスフォーマー マスターピース オフィシャルガイド」でトランスフォーマープロデューサーである前田氏のインタビューでも、実写映画の大ヒットによって、海外自動車メーカーのトランスフォーマーブランドや変形に対する寛容性が高まったと話しています。
そして、このバンブルは「MP-10 コンボイVer.2.0」からメインで開発を進めていた蓮井章悟氏のひとまず最後のマスターピース商品となります。「ランボル」、「プロール」、「ホイルジャック」というまさにマスターピースの名にふさわしい名作を排出した蓮井氏ですが、この「MP-21 バンブル」を最後にマスターピースの担当から外れ、今後は初代「MP-1 コンボイ」から「MP-10 ロディマスコンボイ」までをメインで担当してきた小林弘典氏が再び担当することになっています。ということで、ある意味新生マスターピースの一つの大きな区切りとも言える「バンブル」をしっかり紹介していきたいと思います!それではいってみましょー!
【パッケージ&内容物】
まずはパッケージ。今回の「MP-21 バンブル」には「トランスフォーマー ザ・ムービー」などで登場した「エクセルスーツ」が付属し、それも一緒に大きく写真が掲載されています。そのせいかこれまでのカーロボット系のパッケージでは真ん中上部に配置されていたライセンスメーカーのロゴが左側になっています。パッケージ裏にはいつもの解説文と「MP-10 コンボイVer.2.0」とからませた写真が。
底面にはフォルクスワーゲン社の正式ラインセンス商品であることを示すホログラムシールが。
箱のなかはこんな感じ。バンブルはビークルモード、エクセルスーツがロボットモードでの収納となっており、どっちがメインかわからない感じに。
紙ものたち。取扱説明書、キャラクターカード、いつものアンケート、そして「MP-20 ホイルジャック」同様サイドミラーが別パーツとして付属しています。初め「今回スペア分はないのかー」と思っていたんですが、フォルクスワーゲン・タイプ1はサイドミラーが運転席側にしか付いておらず、スペアを含め2つということになっています。
【ロボットモード】
ロボットモード。バンブル!バンブルじゃないか!これまで数多くのバンブル(ビー)と名のつく商品が発売されてきましたが、ようやく完全版と呼べるバンブル玩具が出た、というのが率直な感想です。プロポーションはまさにアニメに出てきた「バンブル」そのもの。丸っこい体型がしっかり再現されています。驚きなのが、ロボットモードで見える黄色の部分がすべて塗装となっていること。これまでもマスターピースでは「ビークルモードで見える部分は塗装」というものはありましたが、ロボットモードでも黄色い部分だけとは言え塗装になっているは感動。きっと小さいキャラだからこそ出来たんでしょうね。
背面。背中面もぬかりなくしっかり作りこまれています。背中にスペアタイヤケースがあるのはアニメの設定を再現したものになります。
3面。小さいながらにしっかり作りこまれているのが分かります(どれぐらい小さいかは後述)。極力隙間を見せないような作りになっており、お陰でどの面から見てもかっちりとした感じになっています。
バストアップ。顔はアニメの顔を忠実に再現。かっこいいとかではなく、どちらかと言えばかわいい表情になっています。
そして今回からフェイスチェンジギミックが搭載。顔面部分を取り外し、付属の別の表情に差し替えることができます。
「スマイル」フェイスパーツに差し替え。上のノーマルに比べるとちょっとはにかんだような表情になっています。やっぱりバンブルは笑顔のほうが似合うので、飾るときは常にこのパーツを取り付けることになりそう。
そして、今回Amazon.co.jp限定特典として、「交換用フェイス (バトルマスクVer.) 」が付属。「バトルマスク」というよりは、当時の玩具の頭部デザインを再現したファンサービス的なアイテムとなっています。
ここで問題がひとつ。今回この袋がパッケージに「セロハンテープ」でべったり貼り付けられてきて、いくらキレイに剥がしてもパッケージの角部分の黒色を持っていかれるという悲しい事態に。これまでAmazonの特典でこんなことはなかったし、テープで留められていてもいわゆる「キレイにはがせます」テープだったので、まさか「普通のセロハンテープ」で留められてくるとは…たのむよAmazon!!
ということで、「バトルマスク」を装着。旧玩具をイメージしたデザインですが、最近何かで見たなあと思ったら、ムービーアドバンスドシリーズの「スコーン」だった…ちなみに、ドリームウェーブ版コミックでもこのバトルマスクを再現しているものがあったりします。
こちらが「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」時代に発売された玩具のパッケージに描かれたイラスト。果たして当時の子どもたちはこの玩具=アニメのバンブルと思えたのかどうか…ちなみに、後に発売された「トランスフォーマーコレクション」版と「アンコール」版のバンブルはアニメの顔を再現したものになっています。
ドリームウェーブ版コミック「Transformers Genaration1」には、バトルマスクを装着するシーンが。そういえば実写映画ではバトルマスクがよく活用されてますね。
武器は「レーザーガン」が付属。メタリックブルーにキレイに塗装されています。武器は関係ないのですが、このバンブルで唯一残念に感じたのはこの手を出した腕の内側部分が空洞のままなこと。この大きさでどうしようもない感じはあるのですが、できればなにかしら埋めて欲しかったかな。
背中の「スペアタイヤケース」はナンバープレートと差し替えることが可能。スペアタイヤケースをつけた際のナンバープレートは、スペアタイヤケースの中に取り付け収納することができます。
【変形】
続いて変形を見て行きましょう。今回は小さいこともあってか変形はそれほど難しくありません。取扱説明書ではビークルモード→ロボットモードですが、ここではロボットモード→ビークルモードの順で解説します。
①胸部分のサイバトロンエンブレムをひっくり返します。これを始めにやっておかないと、変形が進んだあとではできないので注意。
②背中のリアバンパー部分を起こし、背中のパーツ(ルーフ)全体を回転させます。その後ルーフ部分を前方に起こします。
③手を腕側に収納し、腕全体を180度回転させます。また、テールランプ部分を移動させます、
④腕部分を脇腹にあたる部分にジョイントで固定し、肩部分から上部に起こします。これでビークルの後部は完成。
⑦足を左右合わせて、膝部分を折り曲げ、腹部からボンネットのプレートを取り出します。そして脚部とボディ側を合わせれば完成!
【ビークルモード】
ということで、ビークルモードの完成。「フォルクスワーゲン・タイプ1(通称ビートル)」に変形します。アニメのイメージとちょっと違うなーと思っていたら、アニメでのビークルモードは玩具のデフォルメされたものを元に描かれているためで、実際のビートルはそもそもそんなに小さくないし、結構縦に長い車でした(あとは最近の新しいビートルが結構丸いデザインなのもそう思う原因かも)。ということで、フォルクスワーゲンの正式ライセンスを取得したとなれば、実車を再現するのは当たり前で、これは正しい形となります。
背面。全面塗装なので、光沢のある豪華な感じになっています。ただ、写真ではわからないですが、パーツの成型色によって色ムラがあるのがちょっとだけ気になるかな。
スペアタイヤケースと武器は底面に取り付ける事ができます。アニメでは背中のスペアタイヤケースがビークルの底面に来ていたので、ある意味そのオマージュにもなっている感じなのかな?
ロボットモード同様、ナンバープレートとスペアタイヤケースを差し替えることができます。ナンバープレートはスペアタイヤケースの中にこんな感じで収納できます。
フロントライト部分はクリア、バックライトは赤く塗装されています。最近のマスターピースでは背面のライトは塗装はあってもクリアパーツではないことが多かったのでこれは嬉しいですね。バンパー部分は今回黒ですが、実車はここはシルバーなことが多いようです。
ボンネット部分には細かいながらもしっかりフォルクスワーゲンのエンブレムが造形されています。
【比較】
クラシック(日本では変形ヘンケイ)版バンブルビーと比較。大きさがほとんどクラシック版と変わらないということで、このMP版バンブルがいかに小さいかが分かると思います。ちなみに管理人はこのクラシック版バンブルビーがとても好きで、今回マスターピースで我が家のG1バンブルの地位は譲ることになりましたが、今後もずっと大事にしていきたい玩具です。
ビークルモードでも。さらにビークルモードでは小ささを感じます。
G1玩具版「バンブル」(キーチェーン版)と。Amazon限定のフェイスは大分いい感じでこの顔が再現されていると思います。
ビークルモードでも。アニメでのビートルイメージはこの玩具がベースのデフォルメの効いた感じになっていますね。
「MP-10 コンボイ Ver.2.0」と。今回のバンブルは新生マスターピースのロボットモードでの大きさに合わせられたものとなっており、つまりこのコンボイとの身長差は正しいものとなります。アニメではここまで身長差があるようには感じなかったのですが、どうやら実際はこんな感じみたい。もう少しバンブルの頭の大きさが大きくてもよかったのかも。
新生マスターピースからのカーロボット系たちと。左から「MP-12ランボル」、「MP-20 ホイルジャック」、「MP-17プロール」。このメンバーと並んだ時は自然なサイズ感ですね。
ビークルモード。今回の「MP-21 バンブル」のコンセプトは「ロボットモードでのサイズ統一」なので、ビークルモードは実車サイズでは合わせられていません。そもそもこれまでのカーロボット系もビークルモードでは大きさは合わせられてはいませんが、それでも実際のビートルはカウンタック達とほとんど変わらない長さになるようで、今回のものは大分小さいことになります。
【エクセルスーツ】
続いて付属の「エクセルスーツ」。「トランスフォーマー ザ・ムービー」でスパイクとその息子ダニエルが着ていたパワードスーツとなります。今回バンブルがあの大きさなので、他のマスターピースと商品ボリュームをあわせるために付属した形となりますが、出来に関してはそこはマスターピースなので、しっかりとした物となっています。今はなきCM’sコーポレーションがエクセルスーツを発売する予定でしたが、ある意味これで無念を晴らしたとも言えるかもしれない…
背面。まさかエクセルスーツのマスターピースまでも手に入るなんて…こうなると「2010」組もいろいろマスターピースで出して欲しくなってしまう。ちなみに「ザ・ムービー」では腕部分が変形して武器っぽくなるシーンがありましたが、さすがにそこは再現されていません。
3面。小さいながら重量感もあり、ディテールも細かく造形されています。ちなみに「MP-8 グリムロック」時にもエクセルスーツを付属させるという案があったようですが実現せず、今回はそのリベンジを果たした感じになります。
頭部。頭部はクリアパーツとなっています。エクセルスーツはスパイクと、その息子であるダニエルが使っていましたが、今回はスパイクのエクセルスーツになるようですね。まさか今後ダニエル版も出たりして…
ビークルモード。頭部のみ一度クリアパーツ部分を外す必要がありますが、しっかり変形します。変形もなかなか凝ったものとなっており、タイヤもすべて独立したパーツなので転がし走行が可能です。というか、この姿勢を保ちながら移動するのはすごい大変そうだ…
背面。「2010」らしいパステルちっくなカラーリングもいいですね。
バンブルと。このエクセルスーツのサイズは「ザ・ムービー」でバンブルと並んで登場した際のサイズが参考となっているようです。
「MP-10 コンボイVer.2.0」付属のスパイクと。コンボイのスパイクはコンボイのトラックモードに乗せれるサイズなのでちょっと小さめ。
可動はまあまあ。膝がそれほど曲がらないですが、そもそもメインではないし出来はとてもよいのでこれくらいは許容範囲。
【可動・アクション】
可動はさすがマスターピースといった感じ!肘部分も二重関節ではないのですが、深く曲げられるよう工夫がされています。あえて言うとすれば手首の回転が欲しかったくらい。以下、写真続きまーす。
「MP-10 コンボイVer.2.0」付属スパイクと。もう少し大きなスパイクが欲しくなるところ!
以上、マスターピースから「MP-21 バンブル」でしたー!実は6月に行われた「東京おもちゃショー2014」でこのバンブルの試作品を見た時、試作品ということもあってちょっとたるい感じだったり、小さすぎる印象があり若干不安でした。しかし、実物を手にとって見るとそんなことはなくいつも通りの蓮井氏のマスターピースクオリティでした!パッと見通常のデラックスクラスと大差ないように見えますが、変形も小さいながらに簡単すぎず、小気味の良いものになっており、可動範囲も十分!塗装による質感はじめ、密度もありちゃんと「マスターピース」になっています。大きさに関しては個人的にはもう少し大きくてもよかったと思うのですが、そこはタカラトミーでも十分考えられた末の大きさということと、実際にロボットにあわせたサイズにちゃんとなっているので、これが正しいものとして受け入れようと思います。付属のエクセルスーツもとても素晴らしく、今後こんなにちゃんとエクセルスーツが作られることはないと思うので、それだけでも十分価値があるものになっています。なによりもちゃんとビートルに変形するバンブルが出たということが一番で、それに至るまでの苦労は想像に難くありません。
はじめにも述べましたが、これを最後に蓮井氏はマスターピースから外れることとなるわけですが、「MP-10 コンボイVer.2.0」以降、蓮井氏の堅実な変形とオリジナルのイメージを守ったデザインは多くのトランスフォーマーファンが望む形の玩具になっていました。今回のバンブルも例に漏れず、蓮井氏はマスターピースというブランドを1段階も2段階も上へ押し上げてくれた功労者だと思います(タカラトミー内でそれに見合った評価がされていることを望みます…)。今後担当となる小林氏はムービーアドバンスドシリーズの「AD02 クラシックコンボイ」を始めとした名作を数々生み出していたり、そもそものマスターピースブランドを初期から担当していた方ではありますが、「MP-9 ロディマスコンボイ」で感じた不安を個人的にはまだ払拭しきれていません…ということもあり「MPが蓮井氏でなくなる」というのは非常に残念に思いますが、、来月発売となる「MP-22 ウルトラマグナス」がきっとそれを挽回してくれると思うのでひとまずはそれを待とうと思います。以前、蓮井氏はマスターピースで「マイスター」と「ブルーティカス」を作るのがゴール、ということを言っていました。個人的にはランボルやプロールたちと同じクオリティのマイスターをとても楽しみにしていたのでそれが見れないのは残念ですが(そもそも版権の問題がクリアできないのかもだけど…)、今後はマスターピースで魅せてくれた手腕を他のシリーズで大いに発揮してほしいです。そしてまた蓮井氏が作るマスターピースをいつの日か見れることを願います(そもそもタカトミにいればの話ですが…ツイッターとかも全然つぶやかれないから心配)。