今日はマスターピースから「MP-25 トラックス」をご紹介!!
商品名 | MP-25 トラックス |
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シリーズ名 | マスターピース |
クラス | – |
メーカー | タカラトミー |
発売時期 | 2015年11月7日 |
価格 | ¥7,500(税抜) |
ということで、マスターピース版「トラックス」です!「トラックス」は「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」に登場した「シボレーコルベットスティングレイC3」に変形する地球と人間を愛するちょっとナルシストな戦士です。「MP-10 コンボイVer.2.0」から続く新生マスターピースとしては久々の新しい型のカーロボットとなり、更には新生マスターピースの立役者であるタカラトミーのデザイナー蓮井章悟氏の手を完全に離れたカーロボット型マスターピースということでも注目です。今回デザイナーの名前は出てはいませんが、蓮井氏の後任として「MP−22 ウルトラマグナス」からタカラトミーの小林氏に担当が変更となり、今回の「トラックス」もおそらく氏の設計によるものではないかと思われます(あくまで予想)。そういう意味では、新生マスターピース第2章の始まりとも言える節目の玩具ではないでしょうか!それではいってみましょー!
【パッケージ&内容物】
まずはパッケージ。いつものカーロボット系マスターピースと同じ幅の大きさ。表面には「シボレー コルベット スティングレイ」のエンブレムが大きく配置されています。写真にはありませんが、箱の底面にはメーカーであるジェネラルモータースのライセンスを表す表記があります(実写版「バンブルビー」などでもお馴染みですね)。
その他の付属品。紙ものは取扱説明書とキャラクターカード(といつものアンケート)。その他の付属品として、サイドミラー(スペアあり)、そして今回ビークルモードのフライトモードを飾るためのディスプレイスタンドが付属しています。
【ロボットモード】
ロボットモード。これまでのマスターピースと比べるとだいぶスラリとしたプロポーションが特徴的。アニメでは確かにキャラも相まって細身のイメージではありますが、それ以上にかなりヒロイックな感じになっていると思います。それと対象的に腕部や腰部分などレトロなパターンが面白いです。ブルーの部分はメタリック塗装となっており、見栄えも非常にいいですね。
背面。背中部分は結構大きめではありますが、もとのデザインがこんな感じなので特に違和感はありません。ふくらはぎ部分のファイアーパターンがいいですね。
3面。スタイルはとてもよいのですが、首のうしろがスカスカで、こういう処理はこれまでのマスターピースではなかったことなので、結構気になってしまいます…あとは細かいところなのですが、下腕部分と、太もも部分にジョイントの出っ張りがあり、そんなに目立つわけではないのですが、これも今までのものだと極力表に来ないようにされていたように思います。
バストアップ。特徴的な赤い顔はなかなかのイケメンになっています。胸のサイバトロンマークはプリントされており、なかなかのインパクトとなっています。
上半身。アニメの印象ともまた結構違うように思いますが、この首周り部分の描かれ方は様々で、この形状っぽい感じの場面もあったので、これはこれで正しいデザイン。ただ、首回りがスカスカで若干心もとないのは否めません。それ以外はこれまでのカーロボット系マスターピースとは触りごこちが大分異なりますが、大きく気になることはありません。
胸のエンブレムはひっくり返してなにもない状態にすることも可能。
ちなみに首部分のパーツはぐっと力をいれるとこの写真のよう上側に入り、下に下がらなくできます。管理人は初め首がうしろに下がってかっちりしなくて嫌だな…と思っていたのですが、この状態にすることでそれもなくなり、更にはあごが引けてポーズがかっこよく決まるようになります。説明書では特に書かれていないので、首が固定できなくてイライラする!という方は是非お試し下さい(というか、公式画像はこの状態になってます)。これを知ってるか知らないかでこのトラックスの評価は全然違うと思う…
上半身うしろ。ある意味トラックスらしさを表現するための大きめな背負いものになっていいます。中は空っぽなので、後ろ側に倒れるようなことはありません。
下半身。脚部の変形は非常によくできており、足首部分には横軸の可動もちゃんとあるので接地もしっかりしています。
武器は手持ちの「ブラックビームガン」。これまでのカーロボット系マスターピース同様、グリップ部分に突起があり、手のひらに固定することができます。
もう一つ武器として背中の「ミサイルランチャー」が。これは取り外しできませんが、角度をつけることは可能。実際のアニメではもう少し大きく描かれていることが多く、またミサイルではなく砲として描かれていることも多いですね。
【ラウル】
続いて「ラウル」。可動のないフィギュアとなります。「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」第33話「戦士トラックス」に登場した車泥棒。トラックスの友人となった彼は、さらに第51話「ブロードキャストVSサウンドウェーブ」にも登場し、トラックスの相棒として活躍しました。フィギュア自体は非常に細かく塗装が施されているのが分かると思います。
トラックスと並べるとこんな感じ。もう一回りくらい大きくてもいい感じ。
「MP-10 コンボイVer2.0」付属のスパイクと比較。身長は同じくらいですが、スパイクのほうが可動する分ボリュームがあります。
【ブロードキャスト】
ブロードキャストのカセットデッキモードも付属。第33話「戦士トラックス」や、第51話「ブロードキャストVSサウンドウェーブ」などで行動をともにしており、ブロードキャストがカセットデッキモードの時はトラックスが移動を担当することが多々ありました。こちらもかなり細かく作りこまれており、小さいながらにサイバトロンマークもしっかりプリントされています。
トラックスに持たせるとこんな感じ。マスターピース「ブロードキャスト」…期待しちゃうなあ。
説明書にはありませんが、ビークル時に取り付けるジョイントが腰部分にあり、武器とブロードキャストを取り付けることができます。ただ、あくまでビークル時の収納のためなのであまり保持力は強くありません。
【ビークルモード】
ビークルモード。「シボレーコルベットスティングレイC3」に変形。1968年から 1982年まで販売されていたゼネラルモータズのスポーツカーとなり、「コークスタイル」というくびれのあるような見た目が特徴。ボンネット部分のファイアーパターンと、ルーフ部分のサイバトロンマークがかなり目を引き、これまで実車をモチーフにしてきたマスターピースの中ではかなり異彩を放つ見た目になっています。全体的に塗装もきれいで、メタリックが流線型のボディに映えます。
ちなみに、「シボレーコルベットスティングレイ」といえば、ハリウッド版「トランスフォーマー」でもなじみが深く、「リベンジ」と「ダークサイド・ムーン」では「サイドスワイプ」が「シボレーコルベットスティングレイ コンセプト」に。「ロストエイジ」では「クロスヘアーズ」が「シボレーコルベットスティングレイC7」に変形しています。
「シボレーコルベットスティングレイC3」の実車。確かにこのフォルムはトラックスが自惚れるのも無理は無い感じがしますね。
「リベンジ」で「サイドスワイプ」が変形する「シボレーコルベットスティングレイ コンセプト」。「ダークサイド・ムーン」ではオープンカーとなっていました。名前の通りコンセプトカーなので、一般販売されていない車になりますが、このイメージは続く「C7」へ受け継がれています。
背面。リア部分にもエンブレムが。丸いテールランプがいいですね。
前と後ろから。フロントライトはモールドのみで展開は出来ません。背面の下部は実車ではこんな感じではなく、通常のマフラーですが、なんとなくそれっぽい排気口に見えていいですね。
そして今回、なんとボンネットを開けられるギミックが!第33話「戦士トラックス」でラウルがトラックスを修理するというシーンがあり、それをイメージしたギミックかと思われます。バイナルテックを思い出させますね!ただ、実際の実車では手前から開けるのではなく、フロントウインドウ側から開けるのが正しい模様…
アニメ内でのボンネット内の中身。よく見るとこのアニメでの形状がちゃんと再現されているのが分かります。ちなみに手前のコードがトラックスのコンピューターに繋がるメインケーブルです。細すぎ!!
ブラックビームガンとブロードキャストはビークル時に車内に収納することができます。ただ、どちらか1つずつしか収納できないのは残念。
ビークルモードでも、ルーフ部分のエンブレムを隠すことができます。
【フライトモード】
続いて「フライトモード」。トラックスはサイバトロンの中で飛行できる貴重なキャラとなり、それをしっかり劇中の見た目通り再現することができます。意外と簡単なように見えて、ビークルモードからこのフライトモードへの変形は意外と手順が多いです。
背面。車体横の大きな翼の他に、リア部分の縦のウイングもちゃんと作られています。
底面はこんな感じになっており、ミサイルランチャー部分がランディングギアの役割を担っています。
また、「フロントレーザー」用の別パーツが付属し、取り付けることで、第25話「メガトロン地球征服作戦」で披露した形態を再現することができます。ただ、このパーツはこの時以外は余剰になるのがネック…
そして、今回この「フライトモード」で飾るためのディスプレイスタンドが付属。もちろんロボットモード時でも使用することができます。ベース部分にはサイバトロンマークがプリントされています。アーム部分はかなり保持力が強く、スタンドとしての出来もとてもよいです。また、ジェネレーションズや、「ロストエイジ」のムービーアドバンスドシリーズなどでフィギュアスタンド用の穴が空いたものにも使うことができます。
【比較】
ユナイテッド版「UN13オートボットトラックス」と比較。ユナイテッド版は「UN19ホイルジャック」と型が共用ということもあって、いろいろ制約がありながらしっかりトラックスを再現していますが、やはり今回のマスターピース版のほうがぱっと見のトラックス感は強いですね。というか、ユナイテッド版の足の変形が間違ってる…
ビークルモードでも。色はユナイテッド版よりもマスターピース版の方が明るめの青になっています。
新生マスターピースのサイバトロン戦士たちと。今回のトラックスも新生以降のカーロボットたちと頭身が合わせられています。ちなみに「MP-10 コンボイVer.2.0」から型としてはサイバトロン側は何気にここに「MP-22 ウルトラマグナス」を含めた7パターンしか出ておらず、あとは何かしらのリデコ、リカラーとなっています。今回の「トラックス」も早速12月に「MP-26 ロードレイジ」としてリデコされます。
カーロボット系のサイバトロン戦士達と。あくまでロボットモードでのスケールの統一なので、ビークルモードでは実際のサイズ比にはならないと思いますが、特に不自然はない感じ。こう並べてみると、トラックスもウインドウのクリアパーツは水色じゃなくて、黒系とかのほうがよりリアルになったんじゃないかな…?
そしてもちろん「MP-10 コンボイVer.2.0」のコンテナに収納することが可能。
【可動】
可動は肘と膝が意外と曲がる角度が浅いことを除けば十分動いてくれます。腰部分は太もも部分を前に出しても干渉しないよう別パーツになっています。また、肘と膝は最近のマスターピースには珍しくクリック関節になっており、そういうところで設計者が変わったのを実感しますね。以下写真続きまーす。
ビークルでも。コルベットが走ってるのはたまーーに見えるけど、まだこのC3は見たことないなあ。
スタンドを使って。ほんとにいいスタンドだから今後も付けて欲しいな。
以上、マスターピースから「MP-25 トラックス」でしたー!実は(でもないけど)発売されるまで期待半分、不安半分でした。実際に触ってみると、これまでの蓮井氏設計のものとはさわり心地や、こだわる部分が結構異なっていて、そういう意味での違和感はありますが、マスターピースの名にふさわしいトラックスに仕上がっていると思います!気になる点としては、首周りのスカスカ感と背中のパーツと胴体をつなぐヒンジがロボットモード時どうなるのが正解なのか分からず、どちらもマスターピースらしからぬジェネレーションズか?と思うような処理になっていること。ただ、これは今回の変形を考えれば致し方無いようにも思え、その分プロポーションが良くなっていると思えば許容できる範囲だと思います。
また、これは良い悪いではないのですが、意図的に変形が難しくされているような感じなのも少し気になりました。今回変形が細かく複雑だったので、説明のしにくさから変形過程の説明は省略させてもらったのですが、新生マスターピース以降のカーロボットたちと比べると、変形の難易度は明らかに上がっています。もちろん、マスターピースという商品の性格上、ある程度の変形難易度は必要だし、驚きのある変形は大好物なのですが、決して前のものの難易度や驚きを超える必要はなく、丁寧に作られていたり、ファンのツボさえしっかり抑えてくれればそれはマスターピースたるものになるのではないかと思います。
とまあ、色々言いましたが、この「MP-25 トラックス」は担当が変わった不安はちゃんと払拭してくれたし、今後の「MP-27 アイアンハイド」や「MP-28 ホットロディマス」にも大きく期待が膨らむものになっています。トラックス自体少々マイナーですが、これまでのカーロボット系とはまた違った触り心地が楽しめるので、是非手にとって遊んでみて欲しいです!
トラックスのレビューお疲れ様です。
プロモーションや可動、附属品には文句がありません。
マスターピースの設計について最近思うのが「これ蓮井氏でよくね?」ということ。
無理に設計を小林氏に担当させたがってる気さえします。
小林氏が悪いと言ってるいるわけではなく、彼は彼なりに輝く作品もあるのですが、それは高価格帯の商品ではありません。
はっきり言ってマスターピースの担当は全て蓮井氏にすべきです。
小林氏にはMPの設計に関して蓮井氏に近づくことすらできていない。これは客観的事実です。
顔の造形、変形の工程、プロポーション、ロボットモードの纏まり、全てがです。
よりよい人材がいるのに使わない。コストのかかる高価格帯の商品展開でこれほど愚かなことはありません。
タカラトミーが賢明な判断をするか、小林氏の能力が価格に相応しいものになるまで向上する事を望みます。
まあないでしょうが。