今日はマスターピースから「MP-22 ウルトラマグナス」をご紹介!
商品名 | MP-22 ウルトラマグナス |
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シリーズ名 | マスターピース |
クラス | – |
メーカー | タカラトミー |
発売時期 | 2014年12月27日 |
価格 | ¥18,000(税抜) |
ということでいよいよ発売となったマスターピース版「ウルトラマグナス」です!!「MP-10 コンボイVer.2.0」から始まった新生マスターピースですが、そのコンボイが発表された時からこの「ウルトラマグナス」の登場は示唆されつづけ早3年。満を持しての登場となります!マスターピースとしては2回目の商品化となり、1つ目は「MP-2 ウルトラマグナス」として2005年に発売されました。これは「MP-1 コンボイ」のホワイトバージョンとなり、いわゆる「中の人」を再現したもにペーパークラフトのキャリーが付属するというものでした。これはドリームウェーブ版のコミックで白いコンボイが「ウルトラマグナス」として登場したのが大きなきっかけとなっており、それ以降G1風のコンボイの玩具が出れば必ずと言っていいほど、それを白くしたものを「ウルトラマグナス」として商品化されることが増えました。しかし、「MP-10 コンボイ」がお披露目された「東京おもちゃショー2011」で、中の人だけではないウルトラマグナスを作りたいということが語られ、ファンの期待は一気に高まりました。それから何度も噂が出ては消えを繰り返しましたが、「MP-12 ランボル」から始まったカーロボット勢の好評を経ていよいよウルトラマグナスが発売されることとなりました!
そして今回、このウルトラマグナスにはもうひとつ大きなポイントがあります。それは開発者が「MP-10 コンボイ Ver.2.0」から「MP-21 バンブル」までの新生マスターピースを担当してきた蓮井章悟氏から、「MP-1 コンボイ」から「MP-9 ロディマスコンボイ」まで多くのマスターピースを担当してきた小林弘典氏に変更になったことです。まずはじめに伝えておきたいのは小林氏がこれまで数多くの名作を生み出してきたデザイナーであり、最近では「AD02 クラシックオプティマス」や、ジェネレーションズ版(レジェンズ版)の「アーシー」などを担当した凄腕のベテランクリエイターでもあります。ただ、「MP-9 ロディマスコンボイ」では様々な要因が重なり、多くのファンの期待を背負いながらも、品質の面で大きくマスターピースにかけられた信頼を裏切りました。その小林氏が再び担当するということで、今回のウルトラマグナスはそういう意味でも期待と不安、どちらかといえば不安のほうが色濃く管理人の中ではありました。ということで、果たして小林氏による「リベンジ」となるのか!?それではいってみましょー!
【パッケージ&内容物】
まずはパッケージ。いつものマスターピースのパッケージデザインを踏襲したものとなっています。箱の大きさは久々にかなりでかい!しかし「MP-10 コンボイVer.2.0」に比べるとビミョーに小さくなっています。裏面には実寸大の写真とキャラクターの紹介が書かれています。
紙ものは、取扱説明書とキャラクターカードといつものアンケート。取扱説明書は大型のマスターピースではお馴染みの小冊子タイプ。また、その表紙とキャラクターカードはこれまでのようなキャラの立ち絵ではなく、描き下ろしのイラストに変更となっています。今後ものこの形になるのかな?
取扱説明書の裏には歴代のウルトラマグナス玩具が紹介されています。
【ロボットモード】
ロボットモード。とにかくでかい!!これまでイベントなどでも何度か実物を見てきましたが、実際に手に取ってみるとさらに大きく感じます。各部にダイキャストパーツが使用されているためかなり重量感があり、大きさと重さが相まって手に持った際の満足感が非常に高いです。また、プロポーションも劇中の雰囲気そのままのたくましい感じが再現されており、「MP-10」から続いたロボットモードでのアニメでの姿の再現というところもしっかり継承されています。塗装は要所にのみ抑えられており、基本は整形色のままではありますが、質感も悪くなく見栄えは十分。
背面。さすがにアニメのようにはすっきりしないものの、意外ときれいにまとまっています。おしりのプレートも実際は言うほど気にはならず、十分許容できるものとなっています。
3面。どの面からみてもボリューム十分!横から見て薄っぺらいようなこともなく、ずっしりとしたまさに待ち望んでいたスタイルのウルトラマグナスになっていると思います。ここまでしっかりG1のウルトラマグナスのイメージが再現された変形玩具は初めてなんじゃないだろうか!?唯一気になることは下腕部分の青いパーツのゲート痕。かなり目立つ部分にあるので結構目につきます…
バストアップ。顔はまごうことなきウルトラマグナス。生真面目そうな感じがよく出ていますね。両脇のアンテナ?はダイキャスト製となっており、ちょっとやそっとでは折れないようになっているので安心です。
今回、「MP-21 バンブル」から引き続き、差し替えによるフェイスチェンジギミックがあります。上のノーマルフェイスの他に、この「咆哮フェイス」が付属。使いどころについては後述します。
そして今回隠し?要素として、フェイスチェンジの際に頭部前面のパーツを外すと中に旧G1玩具の中の人(白いコンボイ)をイメージしたフェイスが造形されています。「MP-1 コンボイ」や「MP-20 ホイルジャック」でも同様に隠しフェイスがありましたが、こういう気づかいはとてもうれしいですね。
交換用のフェイスパーツは背中のカバーを開けて、そこに取り付けておくことができます。2つ取り付けられることができるので、中の人フェイスのままでも飾っておけます。
胸部。胸部分は赤いクリアパーツとなっており、内部のディテールが透けて見えるのがいいですね。
そして、胸のパネルは開くことができ、中に「MP-10 コンボイVer.2.0」に付属するマトリックスを収納することができます。なんだか哀愁を感じる…
背中。赤いパーツのシルバー部分など細かいところが塗装されています。
腕部。肩部分は関節を引き出すことで可動域を広げることができます。この部分は発売前だいぶ心配されていた箇所になりますが、実際は強度的に不安というのは特に感じません。
手は指部分が開くものと、マトリックスを持つ用の手が付属。マトリックスを持つというよりは、「持っているように見える」と言った感じでしょうか。手首部分がボールジョイントとなっており、差し替えることができます。
ということで、こんな感じで「トランスフォーマー ザ・ムービー」のワンシーンである「マトリックスが開かない」シーンを再現することができます。ここで上で紹介した「咆哮フェイス」を使用。わざわざ開かなくて悶絶するシーンを完璧に再現する意味があるかどうかはあまり考えないでおこう…
脚部。地面に接する脚部分はダイキャストパーツとなっており、安定性は抜群。足首部分が左右に可動するので接地性も高いです。ちなみにすねの白いパーツですが、今回管理人は奥に押し込んで青い突起が表に来るようにしちゃっていますが、公式画像なんかをみると白いパーツが手前にくるのが正解みたい…けど、この方が固定されるし、かつ足が逆に沿ったように見えるのでこれでよしとしよう。
脚部背面。非常に細かくディテールが造形されていることが分かります。かかと辺りにビークルでのタイヤパーツが見えますが、ロボットモードでの側面のタイヤはアニメの見た目に準じたダミータイヤとなっており、わざわざそこを切り替えられるように作られています。
【武器】
武器「スーパーブラスターガン」。グリップ部分に突起があり、手のひらに固定できるのでしっかり持たせることができます。武器自体には特にギミックはありません。
肩のミサイルランチャー。ウルトラマグナスと言えばこの肩にある赤いミサイルですね!
ミサイルは取り外すことができますが、発射ギミックはありません。
【変形】
今回の「MP-22 ウルトラマグナス」の最大の特徴は、「中の人などいない!」ということに尽きると思います。これまでG1玩具で再現されていた「白いコンボイに青のアウターパーツ」をやめ、アニメ準拠の一体変形を今回のマスターピースは実現しています。ここはタカラトミーのトランスフォーマーチーム内でも意見が分かれたようで、それと同じようにファンのなかでも大きく好みが分かれるところだと思います。ということで、変形過程を簡単ですがみていきましょう。
①頭部を後ろに下げ、首を180度回転させます。
②腕の青い装甲を左右に割って、下にそれを下げ拳を覆います。
③腕の上部のフタを開いて、側面に固定します。
④肩部分のパネルを外し、正面へ開きます。
⑤中から現れた白いキャブ部分のパネルを左右に引き出し、上部に回転させます。
⑥リアスカートを引き出し、上部へ起こし、左右のパネルと合わせます。
⑦胸のパネルを上部にお越し、キャブ部分を上部へ移動させます。
⑧腕部分を内部から引き出し、肩を180度させます。
⑨腰のプレートを上部移動します。(矢印が逆でした…)
⑩排気管を上部起こします。
⑪ミサイル部分を上部に移動し固定します。
⑫足裏のタイヤ部分を引き出し、回転させダミーからビークルのタイヤに切り替えます。
⑬ふくらはぎのパネルを上部に移動し、ひざ下から上を後部90度倒します。
⑭左右の足を揃えてジョイントで固定します。
⑮腕部分を上部に移動し、ふくらはぎ部分のパネルのパーツを側面に移動させます。(すみません、これも矢印逆でした…)
⑯武器「スーパーブラスターガン」のグリップを折りたたみ、上部に起こした両腕と合体させ、膝下部分のパーツに固定します。
⑱サイドのパネルを開き、キャブ後方のタイヤを展開させ、ミサイルの位置やサイドミラーなどを調整すれば出来上がり!
(矢印が分かりにくいというか、間違っているので後程画像差し替えます…)
【ビークルモード】
ということでビークルモード「キャリアトレーラー」の完成。一体変形で見事にあのマッシブなロボットから、独特な形状のキャリアトレーラーに変形しました…!ビークルモードのイメージも劇中の設定を忠実に再現。キャブ部分の造形は「MP-10 コンボイVer.2.0」と同じ形となっており、もともとのG1玩具のイメージとも合致します。しかもビークルモードもでかい!
背面。キャリアー部分もしっかり再現。タイヤはすべてゴム製となっています。
前面と背面。キャブ部分のバンパーが赤いのはこれまでの玩具のイメージとはちょっと違う感じがしますが、これは設定画を忠実に再現した形となります。ちなみにキャリア部分を見るとパーツがちゃんと固定されていないのが分かるのですが、固定してもこのくらい開いてしまってうまく固定できません…もしうまくできる方法があったら教えてほしい…
横面。ほんとこのトレーラーからあのロボットに変形するなんてぱっと見想像つかないな…
ミサイルランチャーの位置はアニメ準拠の横に配置されている形から、差し替えなしで旧G1玩具で再現されていた手前に配置される形にすることができます。
そしてさらに驚きのギミックとして、キャブ部分とキャリア部分を分離することができます。方法は底面のスイッチを押し込みキャブ部分を外すだけ。
戻すときは差し込むだけでカチッとロックされるようになっています。
キャブ背面。さすがに後部側はギミック優先のため簡素なつくりとなっています。
キャブ部分のみを残して変形するとこんな感じ。面白いことに旧玩具とほぼ似たような見た目になっています。
キャブとキャリアは上で見たように、丸い棒状のジョイントで固定されいるので、ちゃんとそこを軸に曲がることができます。
そして、このキャリアはこれまで発売されたマスターピースのカーロボットたちを最大4台搭載させることができます。この満足度半端ない!
上部のスロープを下に下げることができ、上部へ搭載する感じを再現できます。ただ、スロープ部分にはかなりの段差があるので、スムーズにタイヤを使って上がることはできなく、あくまでごっこ遊びができる程度です。
【スパイク&ダニエル】
今回「トランスフォーマー ザ・ムービー」や「2010」に登場した姿の「スパイク」とその息子「ダニエル」が付属します。「MP-10 コンボイVer.2.0」に付属した「スパイク」と同等のサイズ。
ウルトラマグナスと並べるとこんな感じ。ウルトラマグナスでけえ!!
この「スパイク&ダニエル」はビークルモード時にキャブ部分に搭乗させることができます。キャブ部分のルーフ部分を開けて運転席と助手席部分に差し込みます。
【比較】
「MP-10 コンボイVer.2.0」と。新生マスターピースのコンセプトとして、このコンボイのロボットモードの身長とスケールを合わせるというものがあり、今回それがしっかり再現されています。うーん、この2体を並べて遊ぶことができる日がきたのが嬉しい。
ビークルモードで。コンテナを引くコンボイとだいたい同じような長さになっており、ボリューム感も似た感じに。
キャブ部分のみで。デザインはコンボイと全く同じで、かつ一部コンボイからパーツが流用されているのが分かります。どうやら開発上はそれが結構なコストダウンにつながったようなんですが、素人目からみると逆に一部のパーツだけを流用するほうがめんどくさいようにも思う…
続いて「MP-9 ロディマスコンボイ」の「ホットロディマス」状態と比較。この2体を並べられるのも嬉しいけど、やっぱりロディマスは遊びにくかった…
ビークルモードでも。かなりロディマスがでかく感じる!「ホットロディマス」でカーロボットと同じサイズで作り直してほしいなあ。ロディマスコンボイでの比較は勘弁してください…
続いて、G1玩具版と比較(ちなみにこれは15周年時に発売された復刻版)。色こそ結構違うけど、今回のマスターピース版が旧玩具のイメージもかなり強く継承しているのがわかります。
ビークルモードでも。変形過程は分離型と一体型で大きく異なりますが、パーツ構成なんかは非常に似ていて比べると面白い。
そして永らく我が家の「ウルトラマグナス」として君臨し続けたFansProjectの「City Commander」(非正規品)と。分離型のアウターパーツというひとつの可能性を示したのがこの「City Commander」だと思います。これがあったからこそ、マスターピースでもそれが見てみたいと管理人はずっと思っていました。けれど、今回全く新しい形で提示されるとは思ってもみませんでした。
ビークルモードでも。ジェネレーションシリーズでリーダークラスのウルトラマグナスが発売されるなんて噂もありますが、このFansProject版はこれはこれで欲しかった形のウルトラマグナスであることには間違いないんだよなあ。
【可動・アクション】
可動はこの大きさと体型からそれほど大きくは動きません。ただ、大きさに見合った最大限の可動になっており、個人的には不満はありません。以下写真続きまーす。
腕も広く横に広げることができます。ただ関節が細いパーツなのであんまり見た目はよくないかな。
いつかマスターピースで「2010」のキャラたちも搭載できるといいなあ。
「トランスフォーマー ザ・ムービー」のあのシーンを再現!「MP-9 ロディマスコンボイ」の時もやったけど、今回は完全版だー!
コンボイ「わが友ウルトラマグナスよ…君にあとを託したいのだ…」
ウルトラマグナス「でも司令官…自分は一介の戦士にすぎません。そんな器ではないんです。」
コンボイ「この宇宙が…平和になるその日まで…これを…」 ぽろッ
みんな「ああッ!!」
スリープモード買えばよかったなんてこれっぽっちも思ってないぞ!!
以上、マスターピースから「MP-22 ウルトラマグナス」でした!まず、冒頭でも書かせていただいたこのウルトラマグナスへの不安感ですが、それは全くの杞憂で終わりました。逆にこれほど素晴らしい出来になっているとは思ってもいませんでした。個人的に中の人がいない合体を一番心配していたのですが、この大きさながらストレスフリーな変形プロセスとなっており、これぞまさに「More Than meets The Eyes」。トランスフォーマーの神髄かと思います。ロボットモード、ビークルモードの再現度も非の打ちどころがなく、唯一の欠点は腕のゲート跡くらいで、蓮井氏が築き上げた新生マスターピースらしい仕上がりになっており、未来永劫これを超えるウルトラマグナスは出ないんじゃないか!?くらいのもの。是非多くの方に実際に手に取って変形させて、ポーズをとらせて、にやにやしてほしいです。
これからのマスターピースは蓮井氏の手を離れ、また小林氏の元に戻ります。今回のウルトラマグナスはもとは蓮井氏が構想していたものを小林氏が受け継ぎ、こんなにも素晴らしい形で昇華させてくれました。「MP-9 ロディマスコンボイ」の記憶がなくなることはありませんが、今回管理人は今後のマスターピースシリーズに大きな希望を感じました。そう考えると、新生となるきっかけとなるターニングポイントをつくった(タカトミ的にはそうではないと思いますが)ロディマスにも意味があったのかもしれません。次は「スターセイバー」と少し毛色が変わりますが(エグゾーストもいるけど…)、さらにその後にどんなキャラが待ち構えているのか楽しみでなりません。まだまだマスターピースになるべきキャラクターたちはたくさん残っており、今後もこの新生のコンセプトをもとにさらに進化したマスターピースが生まれてくるはずです。日本独自のまさに「マスターピース」の名にふさわしいシリーズはまた新しいステップに立った、そんなことを感じさせてくれた「MP-22 ウルトラマグナス」でした。
ロディマスを持ってない人間が、思わずロディマスを欲しがるほどのクオリティですね。
まさかゲーム開始2秒でやられるとは思えない重量感にも大満足です。スパイクとダニエルの人形も嬉しい。
よし、コイツを今年のNo.2に認定しよう(置き場を圧迫するので手放しで喜べないのです)。