今日はマスターピースから「MP-59 ライノックス (ビーストウォーズ)」をご紹介!なんだな!
商品名 | MP-59 ライノックス (ビーストウォーズ) |
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シリーズ名 | マスターピース |
クラス | – |
メーカー | タカラトミー |
発売時期 | 2024年6月29日 |
価格 | 32,000円(税抜) |
ということで、マスターピース版「ライノックス」です!「ライノックス」は『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』に登場したサイバトロンの陸上防衛戦士です。念願のマスターピース化となり、「MP-32 コンボイ(ビーストウォーズ)」から8年越しの登場となりました。それではいってみましょー!
【パッケージ】
パッケージ。箱はこれまでのマスターピースではなかった横に長く奥行きもある程度あるサイズの箱になっています。
箱の中はこんな感じ。「ガトリングハンマー」が1個しか付属していないように見えますが、もう一つは「ライノックス」の体内に収納されています。
キャラクターカード。
【ロボットモード】
ロボットモード。まさにアニメに登場した「ライノックス」がここに!これまでも何度かジェネレーションズでリメイクされていますが、ここまで特徴的なフォルムを再現したものはなく、この辺りはさすがマスターピースと言った感じです。アニメの中で描かれた通りの胸の大きな下あごや、短く大きな腕なども忠実に再現してくれています。アニメそのまま再現したらさすがにちょっと厳しいんじゃ?と思っていましたが、大きさ、ボリューム感も十分あってとてもカッコイイ!さらに、今回の「ライノックス」は再現度以上にこれまでのアニメ再現路線マスターピースとは異なる「玩具寄り」の作りになっているのも大きな特徴です。近年のマスターピースは繊細なパーツ構成で、さらにそこに塗装が施されて破損や塗面に傷が付くことにビクつきながら遊ばなければいけないものが多かったのですが、今回の「ライノックス」はそこが大きく改善されガシガシ遊べるような作りになっています。言ってみればものすごく複雑に作られたジェネレーションズやスタジオシリーズのような触り心地で、一番わかりやすいところで言えばマスターピースムービーシリーズの作りに近いものになっています。
背面。背中に配置されたサイの頭パーツは重め。足首の作りが細かいパーツを組み合わせた関節になっていることもあり少し後ろに傾きがちですが、股関節や膝などの位置を調整すればしっかりバランス良く立たせることができます。
前面&背面。
側面。
バストアップ。頭部の再現度もとても高く、アニメの見た目そのまま。頭部左右のサイバトロン(マクシマル)マークもしっかりプリントで再現されています。一点残念なのは目のクリアパーツの集光ギミックがうまく働かないこと。黒目だけのような見た目でちょっと怖く感じるかも…
替えのフェイスパーツ「叫び」が付属。怒ったような表情になります。
口は開閉可能。左が通常フェイスで、右が叫びフェイス。叫びフェイスの方が歯を剥き出したような表情になって、より叫んでいる感じが出ます。
集光ギミックは後ろから強い光を当てればなんとか光る感じ。パッケージや説明書では煌々と光って見えるんだけど加工されてるのかな…?目が黒いと結構印象違って見えるから、ラピーあたりを貼ってあげるのでもいいかも。
ちなみにフェイスパーツを外すとこんな感じ。この状態だと目は光ります…
上半身。今回の見どころの一つがこの胸部。この一見グロテスクな巨大な下あごをどう再現するかずっと気になっていましたが、うまくダミーパーツを使いアニメ通りの見た目を再現してくれています。また、金色の部分は当時のCGイラストの見た目を元に基盤のようなメカニカルなデザインにアレンジされています。その周りを囲む歯茎と歯の質感もリアルで、そのコントラストが面白いです。
腕は肘部分が伸縮式になっています。前腕部分を引っ張ると中から肘関節が現れ、腕を曲げることができるようになります。アニメの見た目と可動の両方を実現した上手い方法だと思います。
肘を引き出すとこんな感じで腕を曲げられるようになります。
指は4本指で、人差し指が独立して動くようになっており、人差し指〜小指は第二関節と第三関節を曲げられます。親指は根本部分が動くのと、手のひら部分から角度を変えることができます。
背面。ロボットモード時は背中に配置されたサイの目は白目になります。この辺の細かいこだわりはマスターピースならでは。
下半身。上でも書いた通り足首がヒンジパーツを細かく折り重ねた作りになっており、クリック関節ではないのでぐらつきがち。股関節のクリック関節の遊びもちょっと広くて下半身がフラフラした感じなのはちょっと残念。
下半身背面。ふくらはぎサイドのトゲもしっかり再現されています。
腰回りのスカートは左右と後部で分離するので足を大きく広げることができます。
お尻部分にはTFパワーベースに接続できる穴が用意されています。このTFパワーベースは「ダイノボット」のもの。早く単体で売ってくれー!
【武器・付属物】
武器。まずは「ガトリングハンマー」。アニメの中でも多用していたキャラクターを象徴する武器。サイモードでは1つを体内に収納可能で、残りの1つは余剰になります。
先端のハンマー部分は手動でくるくる回転します。武器自体の造形や塗装も細かく丁寧に作られています。
ガトリングハンマーは背中にあるジョイントに取り付け可能。画面左にあるのがビーストモードで中に収納できる方なのですが、収納時はグリップ部分を折りたたむ必要があるので底面に穴が空いています。
もう1つは「デヴァイス」。第5話「消えたコンボイ」で使用した(しようとしていた)「コンボイ」を救い出すために「ライノックス」が自作した武器で、手首部分に巻きつける形で装着します。
「スパーク」。第12話「ハヤブサ戦士エアラザー」で登場したものを再現。
スフィア状の外枠は簡単に半分に割れて、中のスパーク本体を取り出すこともできます。
台座から外して手に持たせることができます。
おまけギミックとして別売りの「MP-34 チータス(ビーストウォーズ)」の内蔵銃を持たせることもできます。
【ビーストモード】
ビーストモード。サイに変身。こちらもアニメの特徴的な頭の大きいデフォルメの効いたスタイルをしっかり再現!かつボディはリアルなサイ(シロサイかな?)の体型を取り入れ、アニメとリアルのちょうどよい中間の見た目にアレンジされているように思います。外皮部分は塗装ではなく成形色のみですが、表面のリアルな質感が全面に造形されていて見栄えも良いです。
背面。お尻の小さな尻尾がかわいい。変形は表面のガワ部分が細かく分割されているところからも分かる通り、ステップ数も多く複雑な変形になっています。ただ、上でも書いたようにより玩具らしい触り心地になっているので、手順こそ多いですがそこまで気を使って変形する必要がなくガシガシ変形できるのが素晴らしい。また、アニメでの変形パターンもなんとなく再現されている感じもあって楽しい。一部足首の変形など多重ヒンジで混乱する箇所もありますが、ここ最近のマスターピースとは全く違ったストレスの少ない変形になっています。
前面&背面。
側面。
頭部。角部分は金色の塗装になっています。
口は開閉可能。
そして目線も変えられます。目線を変えるには頭を途中まで変形させて中から調整する必要があります。
口の中や足の爪の裏側もしっかり造形されています。
首部分を一段前に引き出して頭部を左右に振ることができます。ただ、そこまで大きくは動かせず、また上下には動かせません。
尻尾は根本から可動します。
ガトリングハンマーの1つは腹部に収納します。1つしか収納できないのは旧玩具オマージュを感じるところ。
背中部分のパネルをはずして、「コンボイ(ビーストウォーズ)用アダプター」を取り付けることで、「MP-32 コンボイ(ビーストウォーズ)」を背中に乗せることができます。
実際に「コンボイ」を乗せるとこんな感じ。アニメのこのシーンは「ラットル」が「コンボイ」の背中に乗っていたんだけど、これはそういうことなんだよね!?
【比較】
『ビーストウォーズ』放送時に発売された「ライノックス」と。パーツの配置自体は結構似せて作られている印象。値段の差はもちろんありますが、25年以上経ってこんなアニメの見た目まんまの玩具が出るなんて、ブランドが生き続けることの喜びをまさに体現しているように感じます。
ビーストモードでも。
キングダム版ボイジャークラス「ライノックス」と。ジェネレーションズ系の「ライノックス」は体系がかっこよくアレンジされる傾向があって、それはそれで全然いいんだけど、このちょっと不格好とも言えるアニメスタイルこそが「ライノックス」な感じもするので、それがようやく製品化されたのは本当に嬉しい。
ビーストモードでも。キングダム版はよりリアルなサイを再現しています。
マスターピースの『ビーストウォーズ』に登場したサイバトロンの面々(アクサロン組)と。左から「ダイノボット」、「コンボイ」、「チータス」。「ライノックス」が加わったことで一気にチームとしてのサイバトロン感がアップ!アニメでの身長差も大体再現されています。
ビーストモードでも。
直近で発売された(と言ってももう4年も前…)マスターピース版「タイガトロン(ビーストウォーズ)」と。この「タイガトロン」との触り心地の差が特に顕著に感じるところで、「タイガトロン」はだいぶ気を使って変形しないといけないのですが、今回の「ライノックス」はそこから大きく遊びやすさに舵を切られている印象。
ビーストモードでも。
【可動・アクション】
可動も良好。このあたりはさすがマスターピースと言った感じで、こんなずんぐり体系ながら各部大きく動かすことができます。一方、上でも書いた通り足回りが少しふらつくのが気になるところで、股関節の前後のクリックの遊び(クリックとクリックの間で固定せず動いてしまう幅)がちょっと広いのと、足首が細かいヒンジパーツを組み合わせた関節になっていてクリックや固定が効かない影響で背中の重さで後ろに傾きがちです。それ以外が完璧なだけにそこだけちょっと目立って気になってしまうかも。以下、写真続きまーす。
こんな体系ながら片膝立ちもしっかり決まります。
付属の叫びフェイスも通常の顔と差がしっかり出ていい感じ。あとは目がちゃんと光ってくれれば最高だった!
ライノックス「あ〜、ちゃんと作動するか…理論上はうまくいくはずなんだけど」
チータス「スパークじゃん!」
ライノックス「そう、これが僕らの命の源なんだな。サイバトロンもデストロンもみんなひとつずつもっているのね。でもみんな違うんだ!」
ビーストモードでも。アニメの中ではむしろやりすぎなくらいデフォルメが効いたサイモードですが、それがこうして立体物として手に入る喜び!こういうものをちゃんと出せる土壌がトランスフォーマーには出来上がっているということでもあるので、これからもその流れが続いてくれると嬉しい。
ビーストモードでは足が膝からのみ動きます。
早く「ラットル」を「コンボイ」の背中に乗せたい!今後MPGになってどう変わっていくのかはわかりませんが、他のデストロン(プレダコン)のメンバーも揃っていってくれるといいなあ…個人的には全部が全部MPクオリティじゃなくてもスケールのあったガンプラのRE/100シリーズみたいなのがあっても良いんじゃないかと思う…!
以上、マスターピースから「MP-59 ライノックス (ビーストウォーズ)でしたー!ロボットモード、ビーストモードとも見た目の再現度は文句なし!忠実に再現するのをためらってしまいそうな特徴的なアニメのスタイルに絶妙にアレンジを加え、今のトランスフォーマーたちと並んでも十分通用する見た目になっていて、大きさやボリューム感も十分で実物を手に取ると想像以上にかっこよくて驚きます。目の集光がほぼ死んでしまっているのと、足回りの関節のふらつきが気になる部分ではありますが、全体的な触り心地の良さの前では些細なことにも感じるほど全体の仕上がりがよいです。
また、ここまでにも何度か言っている通り、設計が明らかに「ライノックス」以前のマスターピースとは異なり、より玩具的な触り心地になっていることに本当に驚きました。事前に公開された写真からすでに複雑に変形することは感じられて、どんな繊細な変形なのかドキドキしていたのですが、いざ実際に変形してみるとあらビックリ。マスターピースムービーシリーズのような全世界向けの作りになっていて、久々にマスターピースの変形で楽しいと感じることができました!明らかに直前までのマスターピースとは設計思想が違っていて、一体何があったのか気になるところではありますが、近年のマスターピースはハイターゲット向けのコレクション志向が強まりすぎて、変形玩具としての楽しみが薄れていたのが個人的に残念だったので、今後この流れになっていくのであればすごく嬉しいなあ。オススメ!
レビューお疲れ様でした!タイガトロンとの比較もありがとうございます!よくみるとほんの0.5ミリぐらいライノックスの方が身長は勝ってるんですね。次でいよいよ最後のマスターピースですか…寂しくなりますね。