
今日はマスターピースから「MP-27 アイアンハイド」をご紹介!
商品名 | MP-27 アイアンハイド |
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シリーズ名 | マスターピース |
クラス | – |
メーカー | タカラトミー |
発売時期 | 2016年1月30日 |
価格 | ¥10,000(税抜) |
ということで、マスターピース版「アイアンハイド」です! 長い期間マスターピース化を切望されつつも、これまでビークルモードの地味さからか、キャラクターの知名度は高い割になかなか商品化されてこなかった「アイアンハイド」ですが、「MP-10 コンボイVer.2.0」から始まった新生マスターピースのアニメに忠実なロボットモードのスタイルと、かつ実車モチーフがあるものはライセンスを取得したリアルなビークルモードという流れがシリーズを通して好評となっており、ようやく今回「アイアンハイド」にその順番が巡ってきました! かつてのG1玩具は「ダイアクロン」が元になったもので、アニメのような形のロボットに変形するものではありませんでした。そのせいか当時日本では一般販売されておらず、玩具のパッケージに付いていた「ロボットポイント」を集めることで交換できるものでした(その後も長らく日本では入手しずらい玩具となっていましたが、ハリウッド版「トランスフォーマー」のヒットにより、アンコールシリーズとして2007年にようやく一般発売されました)。つまり、ビークルモードのワゴン車(日産チェリーバネット)からそのままロボットモードに変形する玩具は何気に今回のマスターピースが初となります! 果たして初代アニメでも人気の高い「アイアンハイド」のマスターピースはどんな出来になっているのか!? それではいってみましょー。
【パッケージ・内容物】
パッケージ。これまでのカーロボット系の箱よりも若干大きめのサイズ。表面には大きく日産のロゴが。また、写真にはありませんが、底面には日産の正式ライセンス商品であるマークがプリントされています。
「MP-12 ランボル」のパッケージと比較。一回りくらい大きいのが分かると思います。
箱の中身。ビークルモードでの収納で、箱に対して大きさは小さめ。その分「プラットフォーム」や武装が大きく面積を占めています。
2段目には小さな小物系がまとめられています。「MP-30 ラチェット」ではこの2段目の中身が変わる感じになるのね。
紙ものは取扱説明書とキャラクターカード、そして「万能センサー」を装備した時の胸のモニターの画面を再現する「モニターカード」が付属します。
キャラクターカードはこんな感じ。イラストは新規描き下ろしのものになっています。テックスペックは勇気が10と、アニメの活躍を思い出すと納得の数値。
【ロボットモード】
ロボットモード。発売前に公開されていた画像やサンプルではあまりわからなかったのですが、なかなかの大きさ!スタイルも悪くなく、「アイアンハイド」らしいたくましいフォルムとなっています。そして全身ほとんどの部分が塗装されており、さらにメッキパールも使用されているので見た目もとても豪華。また、持った時の重みも非常にいい感じで、ぎっしりと中身が詰まっている感じがします。うーん、かっこいい!
背面。背中もすっきりで、アニメのデザインをイメージしたものになっています。腰まわりのパーツ配置がちょっと気になりますが、変形パターンを考えるとよくぞここまでまとまったとも思います。



3面。スタイルについては賛否あるようで、確かに若干腰から下半身にかけてのバランスが気持ち不自然な気もするのですが、腰幅が狭くそれにより足と足の間隔が狭くなっているのが原因なんじゃないかと思います。ただ、写真では確かにそう感じるのですが、実際に触ってみるとそこまで不自然には感じません。
頭部。アニメの印象と比べると若干面長な感じもしますが、スタイルを考えると程よい感じで、表情もかっこいいと思います。
そして、最近のマスターピースではおなじみとなっているフェイスプレートチェンジギミックも。今回の「アイアンハイド」は頭のトサカ部分を前に倒すと、フェイスプレートが浮き上がるようになっており、取り外しがとても簡単になっています。これはよい!
そしてもうひとつのフェイスプレートである「叫び顔」。「アイアンハイド」らしい力強い表情になっています。
上半身。ボディ部分はビークルモードのフロント部分がまま配置される形となっています。その後ろ側は少し細身な感じではありますが、ボディ部分の厚みは劇中のイメージ通り十分ありたくましい感じに。
上半身背面。上半身のビークルのフロント部分以外はアニメではグレーになっていますが、今回は首まわりと背中の一部、そして肩部分のみがグレーとなっています。腰部分のタイヤとプレートはアニメでは一切なかったので気になる人は多いみたい。
下半身。脚部はシンプルな面で構成されており、アニメでのデザインが意識されているのが分かります。脚部に限らないのですが、今回のロボットモードはモールドなどは極力排除されており、よりアニメのデザインが強く押し出されています。「MP-10 コンボイVer.2.0」ではG1のデザインや、コミックなどのデザインも取り入れられてマスターピースオリジナルであることが強調されていましたが、今回はアニメデザインが強い分、アニメのデザインとは違う部分(腰のプレートやタイヤ)が目立ってしまうのかも…
下半身背面。パネルで後輪のタイヤがうまく隠されているのが面白い。ここまでこだわったのなら、腰部分のタイヤもなんとか出来たんじゃ…!?
【付属品】
付属する武装一式。武器のスペシャリストらしく(映画の設定だけか…?)、武器やオプションパーツがたくさん付属します。
まずは「レーザーピストル」が2つ。グリップ部分には突起があり、手のひらの凹み部分とあわせて固定できます。
続いて「スタティックレーザーガン」。旧玩具で付属した銃と同じデザインになっています。


両腕の拳は収納することで(写真左)、「リキッドシューター」を取り付けることができます。まずは「リキッドシューター・フィンガー」。


「リキッドシューター・ノズル」(写真左)と「リキッドシューター・バレル」(写真右)。劇中ではいろんな形で手から噴射していましたが、この他にも腕からワイヤーを出したりしていましたね。
続いて「万能センサー」。万能センサー」は腕に取り付け、胸部分にモニターカード(紙製)を差し込んで、第7話「ダイノボット誕生!」のシーンを再現できます。これ以外でこの万能センサーを使った時ってあっただろうか…あればモニターカード作りたい。


「ミサイルランチャー」は背中の穴に差し込みます。ミサイル部分の「アンチフライヤー・ミサイル」は脱着可能ですが、スプリングギミックはありません。これも旧玩具の武装をイメージしたものになっています。


最後に「ジェットスラスター」。劇中では背中のパネルが展開し中からスラスターが現れる感じでした。また「ジェットフレーム・エフェクトパーツ」を取り付けることで飛行状態を再現できます。
各パーツを「プラットフォーム」に取り付けることで、旧玩具の「移動砲台形態」をなんちゃって再現できます。プラットフォーム自体は台座的な役割でしかないため、転がし走行をしたりなどは一切できません。それと、使用していない穴などは「MP-30 ラチェット」で使用するためのものとなっています。
背面。
裏面には使用していないフェイスプレートを取り付けておくことができます。
「アイアンハイド」本体と並べて。
【変形】
ざっくりですが、変形を見ていきましょう(本当にざっくりです…)。取扱説明書ではビークルモード→ロボットモードでの解説ですが、ここでは逆にご紹介します。
①腕の拳を収納し、肘関節を折り込み再びパネルを閉じます。その後、腕全体を横側から上に上げます。また、肩のジョイントも外しておきます(以下写真ではジョイントつきっぱなしになってますが…)。
②胸プレートを下側に下げ、また腰部分とタイヤをはずし、腰横のプレートを外側に引き出し下側に回転させます。また、腕は後ろ側に倒します。
③脚部を後ろ側に倒し、脚部をつま先とかかと部分の位置を移動します。
④膝部分から下を押し込み、脚の側面のプレートを側面、下部の順で展開し、タイヤを取り出します。
⑤胸部分から後部ウインドウを引き出し、両腕を収納して、後部ウインドウを後ろ側に倒したらビークルモードの完成!
【ビークルモード】
ということでビークルモード。日産「チェリーバネット」に変形。チェリーバネットは1978年に日産から発売されたワンボックスカーで、「アイアンハイド」のモデルは1979年に発売されたハイルーフ仕様のSGLサンルーフタイプ。旧玩具時には「チェリーバネット」であるということは明言しておらず、今回のマスターピース化で初めて正式ライセンスを取得した形となります。驚くべきはロボットモードとの大きさの差!ビークルモードからロボットモードへ変形した際どんどん大きくなっていくのは感動です。なので、ビークルモードは見た目よりずっしり重みがあります。
背面。今回バンパー部分にはメッキパーツ、後部のライトにはクリアパーツが使用されており、また、ワイパーなども別パーツで細かく再現されています。唯一残念なのはサイドミラーが再現されていないこと。形状を考えると強度的に難しそうだから仕方ないとは思うけど…


前面と背面。リアのマフラーがちゃんと再現されているのがいいですね。
横面。横から見ると分割がかなり細かくされているのが分かります。
フロントウインドウの中には旧玩具のロボットモードの顔が再現されています。ちょっと怖い!
サンルーフ部分に穴があり、武器を取り付けることができます。まずはレーザーピストル。穴は武器を取り外すと蓋がスプリングで後ろから押し出される形になっています。
車体底面に2丁とも取り付けることが可能。
スタティックレーザーガンも取り付けられます。
武器を付けたプラットフォームと。上のロボットモードの時の写真と比べると、ビークルモードはかなりコンパクトになっているのが分かると思います。
【比較】
「MP-10 コンボイVer.2.0」と。「コンボイ」よりも頭一つ分くらい小さい感じで、これまでのマスターピースになかったサイズ感。前述のとおり、今回の「アイアンハイド」はアニメデザインにかなりよっているので、「コンボイ」と並べると若干ディテール感などがすっきりしている印象を受けますね。
ビークルモードで。スケール感は悪くない感じ。
「コンボイ」のコンテナの中に格納可能であることもカーロボット系マスターピースの条件でもあり、今回の「アイアンハイド」もしっかりそれをクリアしています。
一般的なサイズのカーロボット系マスターピース「MP-17 プロール」と、小型の「MP-21 バンブル」と比較。アニメではここまでアイアンハイドが大きいという印象はなかったですが、身長の設定資料を見ると正しい身長差であることが分かります。
ビークルモードでも。
旧玩具となるアンコール版「アイアンハイド」と。そもそも旧玩具版はダイアクロン時のものではありますが、よくもまあこいつからあのアニメの姿にしたもんだと思います。当時の子どもたちが混乱すること必至。
ビークルモードでも。当時は「チェリーバネットらしきもの」という感じで出していたみたいですね。
移動砲台モードとプラットフォームの比較。結構それっぽい感じで再現されてます。
変形ヘンケイ版「C-11 アイアンハイド」と。当時この変形ヘンケイ版奇抜なパーツ分割であまり好きじゃなかったんだけど、今は逆によく感じる不思議…ただ、古くなってきたからか変形途中に腕とかポロポロとれるようになった…
ビークルモードでも。この他にも「アイアンハイド」はジェネレーションズコンバイナーウォーズでも商品化されており、日本でもユナイトウォリアーズ「コンボイグランドプライム」のメンバーのひとりとして発売されます。
せっかくなので同時発売されたキュートランスフォーマー版「QTF07 アイアンハイド」と。
ビークルモードでも。キュートランスフォーマー版はトヨタのハイエースに変形します。
【可動・アクション】
可動は非常に優秀。肩まわりや膝はクリック関節で中途半端な位置で固定されることなく小気味よく動きます。足首部分も縦横ともに角度を付けられるので接地もしっかりしていますが、強いて言うのであれば足首にロールがあればよかった。また、パンツ部分のいわゆるふんどしパーツに当たる部分も可動するので、太ももを大きく前に出すことが可能。反面腰脇のパーツがあるので横へ開くのは若干制限がかかります。以下写真続きまーす。
叫び顔プレートは「アイアンハイド」のキャラをよく表しており、汎用性は高いです。
「アイアンハイド」は手から溶けた鉛や、冷却ガスを出せたり非常に万能。どんな状況下でもなんでもできるようにしている歴戦の戦士という感じがいいですね。ちなみに劇中では特にリキッドシューターを使わずに手を引っ込めて袖口から直に何かを発射するシーンもあります。
『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』にアニメ内では、登場回数はかなり高く、副官である「マイスター」よりも圧倒的に多く登場するので、「アイアンハイド」が副官なんじゃ…?と錯覚してしまうことも。ただ、そんな「アイアンハイド」も『ザ・ムービー』では壮絶な最期を遂げることになります…
第3話でいきなり「サイバトロンは飛べない」という設定を無視して空を飛びます…
さらに「イモビライザー」の回でもおもむろに背中からスラスターが現れ飛び出します。
アンコール版のキャラクターカードによると、「コンボイ」の次に年長という設定らしく、コミック『ALL HAIL MEGATRON』では「コンボイ」との馴れ初め?も描かれています。アニメではあまり語られてはいませんが、きっと二人の間には友情にも近いものがあるんじゃないかなあ、と妄想。
「アイアンハイド」がいるとぐっとサイバトロンらしさが増す感じ!「ラチェット」も楽しみ!
「イモビライザー」の回で、自分の不甲斐なさを嘆き、それを「ホイルジャック」に慰められる図。
以上、マスターピースから「MP-27 アイアンハイド」でした!待ちに待ったマスターピース版「アイアンハイド」!前評判から賛否両論分かれていたのが印象深かったですが、実際に発売されて触ってみるとなんとも満足度の高い玩具となっています!これまで書いてきたように、腰の横のパーツなど確かに気になるところはありますが、ロボットモードのボリューム、質感、可動も申し分なく、変形も「MP-12 ランボル」以降の蓮井氏設計のものと触り心地が似た感じがあり、ストレスが溜まる箇所もほとんどなく、マスターピースらしい適度な難易度となっています。「アイアンハイド」自体が非常に人気の高いキャラで、かつ初マスターピース化ということもあり、ロボットモードのデザインがこれまで以上にアニメを意識したものになっているので、もしかすると思い入れが人一倍強い人には「ちょっと違う…」というような感想もあるのかもしれませんが、個人的には「アイアンハイド」として十二分に満足できるものだったし、キャラ成分を除いた変形玩具としての評価も非常に高く、これぞマスターピースと言える出来になっていると思います。「MP-25 トラックス」で感じたような不満もなく、このあと発売になる「MP-30 ラチェット」も安心して迎えられそうです!オススメ!!
サンプル画像を見た時よりも、思ったほど悪くない感じでしたね。
次のホットロディマスは期待できそう?