今日はマスターピースから「MP-44 コンボイ Ver.3.0」をご紹介!「その2 ビークルモード編」!
ということで、マスターピース「MP-44 コンボイ Ver.3.0」レビュー「その2」はビークルモードをじっくり見ていきたいと思います!コンボイといえばトレーラートラックに変形するわけですが、「コンボイ」という存在はコンボイ本体とコンテナの「コンバットデッキ」、そして偵察機である「ローラー」が揃ってはじめて「コンボイ」となるということもあり、今回はその辺りを深くフォローした作りになっており、盛り盛りの内容になっています。それではいってみましょー。
「その1 ロボットモード編」、「その3 比較・アクション編」は以下からどうぞ!
【変形】
これまでのコンボイトイはG1トイの変形パターンを踏襲(オマージュ)したものがほとんどでしたが、それが今回大きく異なったものになっていて、近年のG1系のマスターピース(「MP-36 メガトロン」や「MP-39 サンストリーカー」)のような大胆かつ細かいパーツ移動をする超絶変形になっています。これについてはヒーローX刊の「トランスフォーマージェネレーション2019」の開発者インタビューで「それ(G1トイの変形パターン)を変えてでも、究極のコンボイを作ろうと挑みました」とあり、開発者側も覚悟を持ってこの変形にしたことが伺えます。以下、ロボットモードからビークルモードへの変形過程を簡単に見ていきたいと思います。
まずは腕を変形。前腕のパネルを展開して拳をしまい、煙突がロックになっているのでそれを外して上腕を肩側に押し込みます。
胸を展開し、腹部のグリルを移動して脇腹を展開。空いたスペースに頭部をしまいます。このあたりの変形はとても複雑で難しいところ。ジョイントもしっかり固定するため硬い箇所も多いので、順番を守ってクリアランスを確保しながらパーツを移動していきます。また、コンボイの角が引っかからないようにも注意。この辺の変形過程は実写版オプティマスの変形シーンを彷彿とさせます。
展開した上半身のパーツを移動してまとめていきます。このとき胸のウインドウがひっくり返ってビークル用の形状になり、さらに脇腹からタイヤもでてきます。そこがまとまったら背中のバックパックをぐるっと前に持ってきて、バックパックを展開してグリル〜バンパー部分にしてフロントを形作ります。これで上半身の変形は終わり。ちなみに上半身でロボットモードで表側に来てた部分で、そのままビークルモードに使われるのは肩くらいで、あとはほとんど裏返ったり中に隠れたりします。
次に下半身。ふくらはぎのストッパーを外してガバッとサイドを開きます。そして、細かくパネルやパーツを移動、回転させ裏返すような感じで展開していくのですが、この部分もとても複雑で、かつパーツが薄いので気をつけて変形させたいところ。また、順番を守らないと干渉してパーツのエッジが潰れたり傷がついたりするので要注意です。
展開したパーツでリア部分を形作ります。
最後にリアのサイドのパネルを展開して、キャブのサイドに持ってきて固定すればビークルモードの完成。最後のパネル合わせは少しコツが必要で、上半身、下半身ともしっかり変形させておかないとズレて固定しにくくなります。
今回の変形については賛否あるかと思います。ビークルのガワをほとんどロボットで使用しない複雑な「裏返し」の変形のため、ほとんどロボットモードはダミーパーツで構成されています。アニメでよく見るトランスフォームシーンのイメージとはかけ離れているので、むしろそれは「アニメの再現」のコンセプトと矛盾しているんじゃ…?と管理人も思っています。一方、この変形方法のすごさに感動する部分も多分にあって、塗装箇所が多いながら精度も高く、その上で各モードの再現度とロボットモードでの可動を確保しているのは本当にすごい。「複雑な変形をこなしている俺スゲー」感を感じることもできます。また、変形で問題になる箇所やストレスの貯まる部分もこれと言ってなく、何度か変形すれば覚えられる「流れのある変形」になっているし、最終的にガッチリまとまるのはさすがとしか言いようがありません。
【ビークルモード】
まずは「コンボイ」のビークルモード。トラックに変形。今回のマスターピースはアニメ準拠ということで、これまで多くのコンボイトイにあったビークル中央の白いラインがない真っ赤なボディなのが特徴。ただ、アニメ準拠なのはカラーリングのみでビークルモードとしての形状はリアルな現実のトラックが参考にされているようです。ロボットモード同様ほぼ全面が塗装で、メッキパーツも要所に使われていて、ビークルモードでもリッチ感はバッチリ。また、タイヤはゴムではなくPVCが使われているようで、素材感の違いを出しつつ経年劣化の心配がなくなっているのは嬉しい。
背面。リア部分は結構ボリューム大きめ。しかも、かなり複雑にパーツが分割されており、キャブ部分に比べると再現度は二の次と言った感じ。もちろん転がし走行はスムーズにできます(サスペンションはありません)。ちなみに、ビークルモードでも音声ギミックは鳴らせますが、ビークルモード専用のものなどはありません。
全面&背面。
側面。
リア部分のライフルホルダーを起こして、そこにレーザーライフルを取付可能。
リア部分にロケットブースターを取り付けることもできます。
キャブ部分のドアは左右開くことができ、付属のスパイクたちを搭乗させることができます。ただ、運転席の造形などはなく、隙間もほとんどない鉄雄に取り込まれたカオリ状態なので、「運転している感」はほとんど出ないかな…
「コンバットデッキ」のコンテナモードを接続。やっぱりコンボイはコンテナがないと!コンテナ側も表から見える部分はほぼ塗装なのでしっかり統一感もあり、一気に巨大化するので迫力があります。接続部分は今回のもの専用なので、他のコンボイのトレーラーを引いたり、引かせたりは難しい。
背面。今回はアニメ準拠ということで、コンテナのラインも白のみで、そこに大きくサイバトロンマークが描かれています。ただ、コンテナも実車が参考にされているようで、ディテールはとてもリアル。
連結部分の回転角度は結構浅めで、振れてこのくらい。
【コンバットデッキ】
「バトルデッキ」のトレーラーモード単体で。前方の底面にランディングギアがあるので、それを起こしてコンテナのみで自立させることができます。
背面。
リアの扉は左右に開き、スロープをスライドして引き出せます。スロープが今までのものより長くなっていて、おかげでより自然な角度でコンテナの中に他のカーロボットたちを出し入れすることができます。
コンテナ上部にロケットブースターを取付可能。ちなみに第50話「ターゲットはコンボイ」でコンボイが怒りに任せて一瞬だけこの状態で飛行している姿を見ることができます(それがランボルのブースターなのかは不明)。
コンテナの底面は「パーツトレイ」になっていて、付属品を収納することができます。なかなか便利だけど、開閉時にエナジーアックスが引っかかって外れやすい(個体差かも?)。あと、スタースクリームヘッドとインテークはコンボイじゃないからなのか収納できません。
コンテナをオープン。両サイドのアウトリガーは左右に広げると連動して足が下がって接地するようになります。これまでコンテナと一体だった司令塔部分を取り外すことができるので、コンテナのみでの収納力はなかなかのもの。
カーロボット系のマスターピースであれば中央に2台、左右に各1台の合計4台を乗せることができます。
【ローラー】
つづいて「ローラー」。もちろん完全新規で作り直されています。ローラはこれまでシルバーのものが多かったですが、今回はアニメカラーに合わせてグレーベースの塗装になっています。
背面。リアのパトランプ部分はクリアパーツが使われています。
ボンネット部分は開けることができます。
パトランプがある部分をひっくり返すと、武器などを取り付けられるジョイントが現れます。まずはレーザーライフルを取り付け。
「エネルギー補給パイプ」を取り付けられます。説明書には2種類の取り付け方法が書かれており、左はそれぞれ取り付ける方法、右はエネルギー補給パイプをジョイントで一つにまとめて取り付ける方法。
スパイクなどのフィギュアを搭乗させることができます。後部座席は後ろ向き。
【スペシャル高射砲】
続いてコンバットデッキの「司令塔」部分にあたる「スペシャル高射砲」。これまでコンバットデッキに固定されていた司令塔がなんと独立してミニビークルになります!まずは「スペシャル高射砲 威力偵察体制」。
背面。
司令塔部分を伸ばして「スペシャル高射砲 火力支援体制」。これは第57話「スカイファイアーの再生」で一瞬だけ登場した形態となり、それを再現するために今回始めて司令塔部分が独立して動けるようになりました。
以下、コンバットデッキ、ローラー、スペシャル高射砲を組み合わせてのギミックを紹介していきます。
高射砲の先端の連結パーツを出してローラーと接続し「連結式12輪装甲車両装備」。
司令塔部分を伸ばして「連結式12輪火力支援装備」。
高射砲の司令塔コックピットを取り外してローラーに取り付け「ローラー 装甲戦車装備」。これはコンパクトにまとまっていてカッコイイ。
高射砲の車輪部分を倒して「コンバットデッキ」に接続!いわゆるこれが「コンバットデッキモード」ということになると思います。
両サイドの座席には人間フィギュアを座らせることができます。
司令塔ももちろんキャノピーを開けて中の操縦席にフィギュアを座らせられます。
バトルデッキの内部には鉄製のプレートが各部に貼られていて、スパイクたちの足には磁石が内蔵されているのでそこにピッタリと立たせることができます。ダイアクロン隊員も立てるので、「バトルコンボイ」に見立てて遊ぶのもアリ。
バトルデッキの片方には補給パイプを取り付けられるジョイントの受けがあります。チューブの扱いがちょっと難しい…
続いて、「ローラー」を司令塔の下部に接続して「スーパーダッシュ機構」に。残念ながらG1トイのような飛び出すギミックはなし。
アウトリガーを収納し、司令塔を前方に向け、コンボイを接続すると「サイバトロン移動基地」モードに。
コンテナ部分を閉じて、レーザーライフルをコンボイのリア部分に取り付ければ「移動攻撃態勢」。
コンテナにローラーを接続し、司令塔のアームを伸ばして前方から出せば「移動探査体制」に。
更にローラーに接続したままで、司令塔のアームを縮めれば「移動指揮体制」になります。ちなみに、このローラーが牽引する状態だと、トレーラーの重さに負けてローラーの前方が浮いてしまいます。
司令塔を伸ばして、コンテナを立てると「タワー基地」。コンテナだけでも30cmあるのでかなりでかい!
コンテナを立てた状態で展開すれば「サイバトロン用整備ドッグ」。左右の座席部分を倒すことで作業台にすることができます。写真左側の面にはエネルギー補強パイプとレーザーライフルを取り付けられます。
背面。コンテナの底面もしっかり造形がされています。予備のタイヤも造形&ホイールが塗装されています(取り外しはできません)。
左右の作業台部分は鉄製のシートが貼られているのでスパイクたちを立たせることもできます。
スペシャル高射砲の司令塔コックピット部分をはずすと、コンボイ用のスタンドになります。ちなみにこれについては説明書には書かれていません。パッケージ裏には掲載されているのですが、高射砲は特に金属パーツが使われているとかではなく軽いので、スタンドとして使うには頼りなく、転倒の危険があります。なので、スタンドとして使う場合はコンテナに接続して使用するのがいいと思います。ちなみに、司令塔のコックピット部分とアーム部分をつなぐヒンジはスライド状のロック機能があるので、重たいコンボイをしっかり支えられるようになっています。
「その2 ビークルモード編」はここまで。今回はビークルモードや、コンバットデッキも盛り盛りのギミックになっているのがお分かりいただけたと思います!ということで「その3 比較・アクション編」に続きます!
レビューお疲れ様です!何気に変形工程を見るのはmpアイアンハイド以来でしょうか?これは一筋縄ではいかなそうな複雑さ!ちなみにうちのマスターピースメンバーでは、ビーストメガトロンが一番複雑だと思ってましたが、とある理由でやはりG1メガトロン様が一番複雑だという結論に至りました。その理由はpart3で詳しく言います。